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【バングラデシュ】ロヒンギャ難民支援: ウクライナ問題やトルコ地震の陰で、減り続ける“支える手”

 
肌を突き刺す強烈な日差しと、まるで蒸し風呂のような湿度。
たまらず立ち止まって汗を拭う厳しい夏が、今年もロヒンギャ難民の生活をじりじりと苦しめています。
 


 

 
バングラデシュ南端に位置するコックスバザール県。都市部から車で約2時間進んだ先に、果てしなく続くロヒンギャ難民のキャンプ地があります。ピースウィンズは難民の大量流入が発生した2017年当初から現地団体と連携して難民への保健医療支援を行ってきました。
あれから6年。今や100万人以上とも言われるバングラデシュのロヒンギャ難民は、有刺鉄線に囲まれたキャンプ内で、過密状態の中、今なお避難生活を送っています。
 
「この数年、明らかに支援が減った」
 
今回キャンプ地の視察に入ったピースウィンズ職員は至る所でその言葉を耳にしました。
それは難民の方々からだけでなく、現地で活動する人道支援団体からも聞かれます。「ウクライナ紛争で難民問題に注目が集まったが、むしろ世界はその話題に引き付けられ、多くの支援はバングラデシュから離れていったようだ。トルコの地震もそのきっかけのひとつだったのかもしれない」難民の生活は刻々とむしろ厳しさを増していました。
 


 

 
バングラデシュ政府としても、ロヒンギャ族をいつまでもこの地に定住させることはできないため、原則として難民に就労許可はおりていません。現金収入のない難民家庭は、外部の支援団体から受け取る物資や、国連機関からの配給に頼らざるを得ないのが現実です。
 
配給所から出てきた男性が現在の暮らしについて教えてくれました。
「数年前までは1人あたりひと月1200タカ(およそ1500円)分の食料引換券がもらえていたのに、どんどん減っていって今ではひと月850タカ分しかもらえない。なぜ金額が減っているのか説明はなかった。これではお米と調理油と調味料を買ったら残高はほとんどなくなって、肉や野菜を買う余裕なんてない。お金が必要だから、認可されている支援団体の有償ボランティアや、キャンプ地で工事がある時に参加して肉体労働するしかないが、誰もが狙っている仕事だからそんなに都合よく仕事は取ってこれない。本当はいけないけど、キャンプの外で日雇いを探すか、闇市で何かするしかない。」難民によるキャンプ内での商売は本来許可されていませんが、実際にはキャンプ中の至る所に平然と市場があり、食料や支援物資の売り買いが黙認されている状態でした。
 


※ 12人で暮らすSoid Nurさんの家庭ではこの食料でひと月分の食料引換券を使い果たした
 

 

 
自然災害の復興支援と違い、自立して生活することが難しいロヒンギャ難民。
支える手が減り続ける現実を、肌で感じている難民の不安は日々大きくなるばかりです。
忘れられつつあるロヒンギャの問題に必要な支援を “継続” して行うことが、今まさにキャンプ地では求められています。
 
引き続き、皆様のあたたかいご支援を何卒よろしくお願いいたします。
 
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