【モザンビーク】「これで思いっきり畑仕事ができる!」 給水施設が修繕されたジョンガ村の村人からの報告
ジョンガ村は、モザンビークの北部にあるカーボデルガード州シウレ郡の中心部から約17km離れた場所に位置します。ジョンガ村の「5月1日地区」という場所には540世帯が暮らしており、多くの住民は農業によって生計を立てています。
しかし、2024年12月にサイクロン・チドがシウレ郡を通過し、彼らの家や畑の農作物に甚大な被害をもたらしました。
さらに、「5月1日地区」にあった唯一の給水施設も被災し、水を汲み上げるためのポンプが落雷でショートしてしまったり、ソーラーパネルが強風で飛んでいったりして壊れてしまいました。
そのため、住民たちは家から遠く離れた別の給水施設まで、水を汲みに行かなければならなくなりました。給水施設まで行けない人は、近くの川や水たまり、手掘りの井戸の水を飲むようになり、下痢や赤痢等になってしまう人が出てきました。



ピースウィンズは、そのような状況を解決すべく、壊れた給水施設の修繕に取り掛かりました。ショートしてしまったポンプと壊れてしまったソーラーパネルを交換し、住民は先月から再び安全で清潔な水を飲むことができるようになりました。

汚染された水が原因だった下痢や赤痢等の症状も軽減され、約半年ぶりに水汲みの時間も短縮される等、住民の生活環境の改善にも役立ったようです。
「給水施設が修繕される前、家で飲む水や掃除用の水を探して長い距離を移動しなければなりませんでした。畑仕事の合間にも、家に帰っても水汲みをしなければならず、ただでさえ畑仕事で疲れるのに、水汲みが加わると一日の最後には疲れきっていました。畑での作業時間も減ってしまい困っていました。給水施設が被災したことは、私たちの収入源である農業にも大きな影響を与えたのです。でも今は、近くで水が手に入るので、水汲みにかかる時間を考慮しなくてよくなり、畑で思いっきり農作業ができるので、とても幸せです。」と、住民のカストロさんは、そう伝えにきてくれました。

今回被災したモザンビーク北部は、毎年のようにやってくるサイクロンだけではなく、長引く紛争の影響で逃げてきた避難民も多く生活している地域です。彼らが必要な支援のニーズは様々な分野で残っています。
ピースウィンズはこれからも、サイクロンの被害だけでなく、いくつもの危機が重なるモザンビークで、引き続き支援を続けていきます。
※本事業は、JPFの助成金と皆さまからの寄付によって行われています。