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世界難民の日 特別企画 6/20(土) 14:00 ~ Facebook Live 配信! ~ 世界各地の”難民キャンプ”ってどんなどこ? ~

6/20(土) 14:00 ~ 15:00 世界難民の日 特別企画 Facebook Live 配信!
PWJが生の現場をお伝えします!番外編 ~ 世界各地の”難民キャンプ”ってどんなどこ? ~

2000年12月4日国連総会で毎年6月20日を「世界難民の日」(World Refugee Day)とすることが決議されました。

皆さんは難民キャンプと聞いてどのようなイメージをお持ちでしょうか?

私たち特定非営利活動法人ピースウィンズ・ジャパン(PWJ)は世界各地の難民キャンプで様々な支援をしています。
今回は世界各地で難民支援をしているPWJ現・元駐在員が4つの難民キャンプを写真と共に紹介します。

ウガンダ:ビディビディ難民居住区 (話し手:七條 孝司)
ケニア:カロベエイ難民居住地区 (話し手:相島 未有沙)
イラク:ドホーク州シリア難民キャンプ (話し手:佐藤 久実)
バングラデシュ:ロヒンギャ難民キャンプ (話し手:安間 叙通)

難民キャンプってどんなところ?
どういった背景があるの?
どんな人たちが住んでいるの?
生活環境ってどうなっているの?

難民キャンプのことについて知らない人が持つ素朴な疑問をトークイベントの中で話していきます!
難民・難民キャンプに関心がある方々はぜひご参加ください!

*本イベントは当団体の事業の話よりも「“難民キャンプ”とはどういうところなのか」について、4つの難民キャンプを写真で見て違いを話すトークイベントです。
*Facebook Live上でコメントや質問を受け付けますが、全てにお応えできないこともありますのでご了承ください。

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ご質問いただき、回答ができなかったものに登壇者が回答してくれました!

Q. 難民キャンプって現住民の人々との確執とかあるのかと思っていましたが、現住民が食材売りに来たり、また難民が労働力になったりもしてるんですね。ほんとに彼らがそこで生きて生活されてるんだなと感じました。勉強になります。

〇厳密にいうと確執がある時期や場所はあります。また本来ロヒンギャ難民は正式には働くことを政府から禁止されているなど、深く追求していくと色々な問題が関係していています。しかしおっしゃる通り「1人」の「人」として毎日を暮らしています。
〇ケニアでも支援が難民だけに集中することにより、地元住民の反感をかってしまう事例はあります。そのため、PWJをはじめとするNGOは難民と地元住民との軋轢を生むことのない、彼らが共存していけるような支援を行っています。そういったかいもあってか、難民と地元住民の間では様々な交流がうまれており、生活を豊かにしようとする努力が伺えます。
〇ドホーク州では地元住民と難民間で大きな諍い等はほとんどなく、キャンプ近くの地域で働いている難民も多くいます。しかし、難民キャンプに支援が集中することで、キャンプ内よりもインフラが未整備の地域もキャンプ周辺に多々あり、支援する上でのバランスや公平性などは難しい問題です。

Q. 数週間の外出自粛でもストレスがたまって大変なのに、何ヶ月も何年もキャンプで暮らす人たちのメンタルヘルスは大丈夫なのでしょうか?

〇流入当初は非常にセンシティブな問題で避難してきたときのことを思い出し泣かれてしまう方も多くいたと聞いています。今ではそのような表面に出てくるケースは減ったように思いますが、心の中にしまい込んでいるような印象を持ちます。そのため国連機関やNGOが重要な課題として捉え、率先してメンタルヘルスに力を入れ始めており、専用の医師がキャンプに派遣され始めている段階です。
〇 難民の方々のメンタルヘルスは非常に重要な問題で、ケニアでも国連機関やNGOが取り組んでいます。
〇 シリアで受けた迫害のトラウマや長期化する避難生活によりストレスを抱え、またそのストレスを発散する場も少ないことから、イラクでも難民の方々のメンタルヘルスは重要な課題です。国連機関やNGOがPsychosocial Support(心理社会的サポート)などを行っています。

Q. 難民キャンプに住む人々は仕事を見つけるのは難しくないのでしょうか?

〇NGOのボランティアとしての雇用機会や、ホストコミュニティ(もともと同地域に暮らしているバングラデシュ人)などからの斡旋等の方法はいくつかありますが、簡単ではないと思います。
〇ケニアでも簡単ではなく、NGO等が生み出す雇用機会に応募が殺到するような状況です。起業も難しく、制度面でケニア人と難民では差があるのが現状です。
〇ドホーク州では地域住民と難民が同じ言語を話し、かつシリアで取得した資格(医師や教員など)がイラク国内でも認められるなど、比較的働きやすい環境ではあると思います。しかし地域全体のそもそもの失業率が高く、難民の方々ですと日雇いなどで働いていることが多いです。かつ、イラク全体の傾向として女性や大学を卒業したばかりの若者は職を見つけるのがかなり難しい状況です。

Q. 各キャンプでのコロナ被害は?難民キャンプと聞くとすごく「三密」のイメージがあって、水道なども使えないのでは、と想像してしまうのですが。

〇普段の生活の中での3密の回避は非常に難しいですが、配給物資を配る際、啓発活動をする際など支援機関が活動をする際は常に一定の間隔を持つようにと声がけをしています。 また水道の代わりに多くの支援団体がキャンプ内に水タンクを設置し、そこに石鹸を置くなどして予防活動に取り組んでいます。
〇国連機関やNGOによる物資配給の際には、屋外の配給会場に線をひき、一定の間隔を持つよう声掛けをしたり、そういった場で新型コロナウイルスに関して啓発活動を行っています。また、手洗い設備と石鹼も配給会場に設置し、配給前には難民による手洗いが行われているか、チェックをすることも行っています。
〇今のところドホーク州内のキャンプでは新型コロナウイルスの感染者は確認されていません。現在はNGOなど支援団体が手洗いについての啓発活動を行ったり、石鹸などを配布したりと、予防活動に注力しています。

Q. バングラデシュの竹の家は、気候的には大丈夫なのでしょうか?気候はわからないのですが、浸水などが心配です。

〇雨季になるとサイクロンや大雨になり浸水する住居や土砂崩れや強風の被害にあう住居が出てくること、そのままケガや亡くなってしまう方もいます。そのため乾季になると住居の建て替えや補強のための資材が配られ、難民自身で家を補強しています。

Q. バングラデシュは雨季に水没する地域に難民キャンプを移設する計画があったと思います。あの計画は中止でしょうか?

〇Bashan Char島のことかと思います。未だに国連機関は利用について反対をしていますが、結論から言うと現在はCOVID19感染予防・隔離のためとして、 5月にミャンマーから逃れてきた避難民の隔離場所として利用されています。今後の利用方法に関してはまだ明確な予定などは知らされていません。

Q. キャンプ内のお店も難民の方がやっているのでしょうか。町に仕入れに行ったりするのかな?難民の方がキャンプから出たときに攻撃されることはないのですか?

〇はい、難民がお店をやっています。キャンプ周辺のホストコミュニティがやっているお店に仕入れに行ったり、NGOが販売するものを支援するようなことも時々あります。難民が攻撃されることは多発しているわけではありませんが、喧嘩や殺人事件が起こることもあります。
〇お店を難民がやっている場合、現地住民がやっている場合と両方あります。 難民の方がキャンプから出たときに外部から攻撃される例はあまり見ませんが、身内間のいざこざや事件等は難民居住地区内でも発生しています。
〇キャンプ内のお店も難民の方がやっており、近くの街に仕入れにいっています。難民の方が攻撃される例はあまりありません。

Q. ケニアで家の建て替えが進んでいるとのことですが、その資金源は何ですか?

〇カロベエイ難民居住地区内での仮設住宅から恒久住宅への建て替え事業には、UN資金の他、日本の政府資金も入っています。

Q. 難民キャンプで浸水が起きた場合、お家が亡くなった人は乾季になるまでどれくらいの期間、どこで暮らすのでしょうか?

〇雨季のピークが7月~9月ごろ、乾季が11月くらいからになるため、3ヶ月ほどは住居が無くなる方々が出てくる可能性はあるかと思います。その際は他の身寄りの住居などに滞在しているかと思います。
〇カロベエイ難民居住地区では近年の異常気象により雨季乾季関係なく一年を通して大雨が降り洪水・浸水が起きるなど水害には悩まされています。 倒壊が酷い場合は援助団体により修繕が行われるケースが多いです。
〇難民キャンプでコンクリートシェルターやテントが壊れてしまった場合、同じキャンプ内に居住する親戚のシェルターで暮らすか、支援団体が新しいテントを供給したり、別の空いているシェルターに移動してもらったりします。ドホーク州では冬季の大雨による浸水に加えて、電気事故による火災の被害などがあります。

Q. PWJでは難民キャンプで具体的にどのような支援をしているのか教えていただけると嬉しいです。嬉しかった又は苦労したエピソードなどはありますか?

〇PWJのHPを見て頂けるとルポなどがあるのでより詳細がわかるかと思います。ロヒンギャ難民キャンプでは、①キャンプ内診療所の運営、②母子保健に特化した移動式診察、③母子保健における母子・男性への啓発活動があります。また最近ではコロナのための予防啓発・緊急物資支援も行っています。エピソードに関してぜひ他イベントにご参加いただけますと幸いです。
〇カロベエイ難民居住地区では主に①仮設住宅から恒久住宅への建て替え支援②住民主体の衛生改善活動③パイプラインの敷設等を行っています。ケニア事業では住民主体のアプローチを重視しており、実際に住民のイニシアチブで生活や衛生環境が改善されていく様子をみれたことが最近嬉しかったことです。
〇ドホーク州の難民キャンプでは、主に①シェルター支援(新規難民へのテント供給や、コンクリートシェルターの増築)②インフラ整備(道路整備や電気網の整備)③ 水関連設備の整備や修繕、④生活物資の配布などを行っています。イベント内でも少し話したのですが、ドホーク市内のレストランにいた時に、ウェイターの男性に「難民キャンプで暮らしていて、PWJがシェルターの増築をしてくれました。ありがとうございました」と言われたときは、嬉しかったですね。

Q. お金の分配は現金ですか?関連して情報共有の手段は各国なにが主ですか?紙?電子?でしょうか
 〇カロベエイ難民居住地区では、 銀行口座開設が進んでおり、難民は各家庭の口座に入金されたお金で生活必需品を購入しますが、石鹼などの衛生用品は現物支給の場合もあります。 現地では、携帯電話が情報共有の主な手段ですが、高齢者や子どもなどもちろん持っていない人も多く、会話やラジオなども情報伝達手段としてあります。
〇お金の配布については、いま現金(紙幣)での配布から電子での配布(携帯電話にモバイルマネーを送る)に移行しているところです。現地での主な情報共有の手段は電話を含め「近所の人との会話」です。

Q. イラク、バングラデシュとケニアのキャンプ内に学校はありますか?

〇正式に学校は建設してはいけないため、ラーニングセンターという名前で算数やビルマ語・英語などを学ぶ施設が点在しています。日本でいう小学校中学年くらいの子供までが対象になり、それ以降の学校のような場所は多くはありません。
 〇カロベエイ難民居住地区では日本でいう幼稚園~中学校が数校あります。しかし、生徒数が多く、教室やトイレ設備等の数が足りていない学校もあり、PWJはそういった学校でトイレ建設も行っています。
〇難民キャンプ内に学校があります。PWJも過去に難民キャンプ内での校舎建設を実施しました。

Q. イラクで美容院とかに行くお金は難民の人はどうやって持ってるのですか?
〇上述の回答のように仕事でお金を得ている人もいますし、国連機関やNGOの現金配布支援により、お金を得ている人もいます。

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