【フィリピン】相次ぐ自然災害に揺れるセブ州北部で緊急水支援を実施しました
9月30日夜、フィリピン・セブ島沖で発生したマグニチュード(M)6.9の地震で大きな被害を受けたフィリピン・セブ州北部。復旧に向け、歩みを始めようとしていたその矢先、自然は容赦なく次の試練をもたらしました。同州は11月4日から5日にかけて台風25号の直撃を受け、さらにその週末には台風26号が上陸。わずかな猶予もなく相次いだ災害によって、もともと脆弱な地域のインフラの状況が悪化しました。

セブ州北部サンレミジオ市(San Remigio)の遠隔地バクティク(Baktic)とカランブア(Calambua)は道路が舗装されておらず、重機や給水車の進入が難しいため、緊急時に支援が届きにくい場所です。そんな中、生活用水のほとんどを頼っていた井戸が地震で損壊し、さらに台風の影響で井戸の修復作業を延期せざるを得ない状況ですが、この地理的条件により支援がなかなか届かず、住民は飲料水・生活用水の確保に苦労する状況に置かれていました。
こうした状況を受け、ピースウィンズは現地提携団体(A-PADフィリピン)と共に、市長やコミュニティリーダーと調整の上、バクティクとカランブアに安全な飲料水を届けました。



配付後、多くの住民から「飲み水だけではなく、手を洗う水すら手に入らず、不衛生な状況に不安を感じていたので、本当にありがとう」という声が聞かれました。
ピースウィンズは現在、次の課題となっている食料支援や生活再建支援のため、現地提携団体や自治体と連携しながら調整を進めています。
相次ぐ災害により大打撃を受けたセブ州北部。しかし、そのような状況下でも住民の皆さんは明るい笑顔で私たちを迎え入れてくれました。その強さと前向きな姿勢に私たちも大きな勇気をもらっています。ピースウィンズは、セブ州の人びとが最低限の生活環境を確保できるよう引き続き水と物資の緊急支援を継続してまいります。

