【モルドバ】「ものづくりコンテスト」で橋の出来栄えを競う
ウクライナ人避難民も通うモルドバの学校で8月、「ものづくりコンテスト」を開催しました。この学校では、ピースウィンズが校舎の修復を支援しました。夏休みの学校の教室を自由に使って楽しい時間を過ごせる夏のイベントとして、モルドバ工科大学出身のピースウィンズのスタッフが発案しました。参加者は、日本の中学生とほぼ同じ年代の7~9年生(12歳から15歳)で、会場となったタラス・シェフチェンコ校の生徒に加え、他校に通うウクライナ人の生徒も参加しました。
課題は、限られた材料で3時間以内に「橋をつくる」こと。この課題は事前に知らされておらず、くじ引きで二人一組になったチームがみんな同じ条件で取り組みました。
「橋」は、規定の荷重(1.5㎏)に耐えられ、さらに電動のミニカーが通行できるデザインにしなければなりません。橋の幅や長さの最小値など、守るべき条件は配布された指示書に定められています。
課題へのアプローチはチームによってそれぞれ違いました。設計を重視するチームもあれば、まず手を動かして、あれこれ作ってみながら考えるチームもありました。
規定の3時間が終了したところで、どのチームも無事に橋を完成させて、プレゼンテーションの用意ができました。クライマックスは、電動ミニカーの通行テストと荷重テストです。
最後に、耐重量、デザイン、材料の有効利用、橋としての機能、安定性、プレゼンテーション等の項目をピースウィンズのスタッフ3名が審査し、獲得点数の合計で順位を決定しました。
それぞれのチームが自由な発想で設計し、結果として全く違うタイプの橋が完成しました。生徒たちは、他のチームのプレゼンテーションにも興味津々で積極的に質問していました。
モルドバには12万人以上のウクライナ避難民が滞在し、その約4割が17歳以下の子どもたちです。ピースウィンズは、タラス・シェフチェンコ校とミハイ・コツビンスキ校で、モルドバの子どもたちとウクライナ避難民の子どもたちの相互理解を深めるプログラムを実施してきました。今回のコンテストもその一環として開催しました。互いの状況を理解し尊重しあうことは、実り多い学校生活のために重要です。こうしたプログラムがその一助になればと願います。
ピースウィンズのモルドバ事業は、みなさまからのご寄付やジャパンプラットフォームの助成によって実施されています。引き続き、ご支援をよろしくお願いします。