【トルコ】大地震で被災した人々が暮らすキャンプの子どもたちに心理面のサポートを提供しています
2023年2月に起きた大地震で家を無くした人たちが暮らすトルコ・ハタイ県のコンテナハウス・キャンプの子どもたちに、精神保健・心理社会的支援(MHPSS)を提供するプロジェクトを始めました。ガジアンテプを拠点とするトルコのNGOであるソリダリティ・リスペクト&プロテクト(SRP)と共に行っており、支援を行うチームは心理社会支援や子どもの発達分野における専門家で構成されています。
対象者は2つのキャンプで生活する子どもたち675人とその親です。プロジェクトでは、子どもたちがMHPSSの活動に専念できるよう、キャンプ内にチャイルド・フレンドリー・スペースを設置しました。そこでは週末以外ほぼ毎日、大地震の影響で親子が抱えるさまざまな課題に対処するため、心のケアを提供しています。
●言葉を取り戻したラドワンくんの物語
6歳の少年ラドワン・ムアトラマウィ君は恥ずかしがり屋で、元々人と話すことが得意ではありませんでしたが、大地震のショックでさらに人と接することが苦手になっていました。でもピースウィンズとSRPがキャンプ内で行っている活動に参加するうちに、変化がおきました。体操、創造的な活動、視覚芸術との接触、そして感覚刺激などさまざまな活動を行った結果、両親や、活動に参加する他の子ども達と積極的にコミュニケーションできるようになったのです。今や、日々の活動はラドワンにとって楽しみのひとつであり、欠かせないものになりました。MHPSSの活動を通じて、「ここは安心できる場所だ」と思ってもらえたことに始まって、徐々に友達と関わりを持てるようになり、「友達と話したい」「お母さんと会話したい」というラドワンくんの気持ちが強くなっていったようです。
これからも、コンテナハウス・キャンプで暮らす子どもたちの心の荷を軽くし、心も体も健康な暮らしが送れるよう、プロジェクトを続けてまいります。ご支援をよろしくお願いいたします。
*このプロジェクトは、みなさまからのご支援とジャパンプラットフォームからの助成金により実施しています。