【ウクライナ】小児病院支援1か月報告:クラウドファンディング終了まで残り10日となりました
ロシア軍によるキーウへの大規模攻撃から、1か月半が経ちました。多くの方々のご支援のおかげで、被害を受けた小児病院の子どもたち134人に支援を届けることができました。これまでたくさんのご支援、本当にありがとうございました。皆さまからの温かい応援メッセージは、私たちにとって大きな励みとなっています。クラウドファンディング終了まであと10日となり、ネクストゴール達成まであと少しです。どうか最後まで応援をよろしくお願いいたします。
攻撃があった7月8日の朝、ピースウィンズのキーウ事務所には、日本人を含む5名のスタッフが勤務していました。空襲警報が鳴り響き、その後大きな爆発音が聞こえました。事務所からわずか4キロの場所にある、ウクライナ最大規模の小児病院、オフマディット病院にミサイルが着弾した音でした。スタッフはその日のうちに病院に駆けつけて現地でニーズ調査を開始。翌日には支援物資の配付を始めました。
この小児病院では当時、がんなどの重い病気を抱える子どもたち600人以上が治療を受けており、生後5カ月の乳児を含む3人の手術が行われていました。病院にミサイルが落ち、建物の一部が倒壊。隣接する病棟の窓ガラスは割れ、天井がはがれ落ち、多くの病室と医療機器が使用できなくなりました。子どもたちは、他の病院への避難を余儀なくされ、点滴を付けたまま移された子どももいました。多くの子どもたちが現在もオフマディット病院に戻ることができません。
ピースウィンズはこの間、転院先の病院で治療を続けている子どもたちとその家族の緊急的なニーズに対応してきました。子どもが抱える病気は様々で、転院先の病室の環境によっても必要なものは異なっていたため、スタッフが保護者ひとり一人から直接聞き取りを行い、それぞれのニーズを確認しました。
この1か月間で、計134人の子どもたちに温かい食事を含む食料、飲料水、医薬品、衛生用品、ベビー用品、扇風機、電子レンジなどを届けました。同時に、子どもたちを受け入れた病院からリクエストのあった、医療用消耗品、医薬品、冷蔵庫、ボイラーを提供。転院した病室の環境改善の一助となりました。安全な場所であるべき病院でさえ攻撃される不条理な状況の中で、ウクライナの子どもたちは今も、病気とたたかい続けています。
ロシアによるウクライナ侵攻開始から、間もなく2年半。戦闘が長期化し、一部の国々では「支援疲れ」や支援規模の縮小が表面化しています。しかし、ウクライナでは、いまも攻撃の恐怖に日々おびえながら暮らし、支援を必要としている人々がいます。
あと少しに迫ったクラウドファンディングのネクストゴール達成に向けて、ご支援・ご協力のほどどうぞよろしくお願いいたします。