【台湾 台風18号 緊急支援】街全体が復旧・復興に向けて、力を合わせて立ち上がろうとしている!

台湾東部の花蓮県で大規模な洪水災害が発生してからおよそ3週間。9月27日からの3連休にはのべ6万人以上のボランティアと軍による懸命な復旧作業で、街を覆っていた泥や土砂の除去は一気に進み、「灰色の世界」だった街並みは少しずつ活気を取り戻しつつあります。
それでも、一時は600人以上が避難していた市内の小学校と教会の避難所からは少しずつ人が減っていき、我が家での生活を再開するために帰宅する被災者がいる一方で、家の復旧がままならず、さらに避難生活を余儀なくされる被災者もいます。
延々と続く泥かきと掃除で体力は限界に
ピースウィンズが運営する空飛ぶ捜索医療団“ARROWS”とピースウィンズ・台湾が支援してきたふたつの避難所のうち、教会避難所は10月3日に閉鎖。県政府が管理・運営する小学校の避難所には、4日の時点でもまだ177人が避難しているなか、県政府としては学校再開に向けて帰宅を促したり、民泊への移送を提案したりしています。しかし、住み慣れた故郷を一時的にでも離れることに消極的な避難者も多く、一刻も早く家に戻れる状態にすることが求められました。

日々、状況が変わっていくなかで変わらず続くのが、街を飲み込んだ土砂や泥を排除する作業です。まだ日中の気温が高い上に湿度も高いなか、1日作業するだけでも体力は激しく消耗し、連日の作業で体の疲労は蓄積されるばかり。

それでも我が家での日常生活を再開するためには家のなかの泥をかき出し、使えなくなった家具を撤去したり、災害ごみを片づけたりしなければなりません。その作業は果てしなく、多くの被災者からは疲労を訴える声を聞きました。
「1日でも早く日常生活を取り戻したい。けれど、体は疲れて、脚が動かなくなるよ」

こうした声に対しピースウィンズでは、熱中症対策として避難所に冷たい飲み物と冷蔵庫を、さらに疲労が蓄積する体を少しでも労わるように、血行を促進して疲労軽減に効果があるとされる着圧ソックスを支援物資として配付しました。

中秋節で家族や大切な人とゆっくりと過ごすために
台湾では、10月6日に三大節句のひとつ、中秋節を迎えます。日本と同じように、中秋の名月を愛でながら家族や大切な人と過ごす大切な日で、この伝統的な祝日をゆっくり過ごすために、街全体が復旧・復興に向けて、力を合わせて立ち上がろうとしています。

光復郷(グワンフー)の街には、ふたたびボランティアの人たちでにぎわい、復旧作業はさらに加速。必要な物資も各地から集まる一方で、体調不良や介護などの家庭の問題、また掃除と片付けに忙殺されて時間がないなど、さまざまな理由からなかなか支援物資を取りに行けない世帯も存在します。そうした人びとにもしっかりと支援が届けられるように引き続き被災者の声に耳を傾け、被災地の1日でも早い復旧・復興に向けて支援活動を続けていきます。皆様の温かいご支援をよろしくお願いいたします。
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