帰還したすべての人びとに住居を
ピースウィンズ・ジャパン(PWJ)は、国外に逃れていた難民が帰還した際に、住居資材を配布する住居建設支援の事業を2004年から行ってきました。ただし、帰還民の中でも特に困難な状況にある家族に対しては、資材を配布するだけでなく、住居の建設そのものの支援も行っています。これは、たとえばお年寄りなど、男性の親類がいないなどの事情から、資材の配給だけでは自力で建設が行えない人びとを助けるためです。
難民キャンプのあった隣国ギニアやシエラレオネの国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)からの情報に基づいて、PWJはリベリアのUNHCRと協力して、建設支援の候補者を訪問し、聴き取り調査などを行い、建設支援の対象者として支援を実施するべきかを最終的に決定します。
HCRとPWJによる対象者のインタビュー
(C)PWJ/Maho MIURA
住居の鍵を受け取り涙する帰還民の女性
(C)PWJ/Shitau MIURA
建設支援の対象と決まった場合には、通常では住宅資材の配布のみで支援が終了するところ、建設に従事する労働者を雇い上げ、資材を使って建設するまで一貫してPWJが支援しています。
完成した住居(写真左)とトイレ・シャワー室(写真右)
(C)PWJ/Maho MIURA
完成した住居内を最終確認
(C)PWJ/Shitau MIURA
この事業の実施には地方政府による協力が大きな助けとなっています。土地を所有していない人のために、政府が住宅建設用に土地を提供してくれたのです。この結果、ヴォインジャマの町外れに、PWJの支援による小さな「住宅街」が生まれそうです。
建設中の住居
(C)PWJ/Maho MIURA