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【アフガニスタン】食糧危機対応:支援エリアを拡大して活動を開始しました

アフガニスタンのナンガルハル県では、2023年9月以降、パキスタンやイランからの帰還民が急増しており、食糧危機が深刻化しています。特に、働き手が不在の女性世帯主家庭や、2021年の政変以降の障害者への福祉政策変更などによってタリバン構成員以外の障害者への支援が減少したために、支援を受けにくくなった障害を抱える世帯主家庭などは、より一層経済的に困難な状況にあり、深刻な食糧危機に直面しています。

こうした状況を受け、ピースウィンズは帰還民が多く、支援の必要性が高いナンガルハル県クズクナール郡において、女性世帯主、障害者世帯主、帰還民世帯を対象に、食糧アクセスの改善と長期的な生活基盤づくりを支援するために、食糧支援と養鶏支援の2つを組み合わせた新たな事業を開始しました。今回の支援は、昨年春から1年かけて同県コート郡とバティコート郡の脆弱な世帯に対し実施した現金給付による食糧支援と養鶏支援の実績を活かし、支援エリアを拡大して実施するものです。

食糧支援では、生命維持のための食糧を配付し、養鶏支援では、養鶏を始めるための鶏や餌、鶏舎の資材などの初期セットの配付や養鶏技術や知識を伝える研修、養鶏を継続していくためのサポートを行います。養鶏は低コストで始められる活動で、家の外で働くことに制約を受けがちな女性も家庭で行うことができます。鶏から得られる卵は、家庭内での食糧供給になることに加え、余剰分の販売を行えば、家計の安定にもつながります。

特に女性世帯主や障害者が家族を支える家庭では、食糧が足りないことでさらなる健康や経済的困難が発生したり、極度の飢餓状態が続く世帯では、卵を採るために育てている鶏を空腹に耐えきれず食べてしまうという状況が発生しがちです。食糧支援と養鶏支援を通じて、世帯が最低限の食糧を確保するとともに、配付した鶏から採取した余剰の卵で売り上げを得て、さらには、その卵の一部を孵化させて養鶏を続けるサイクルを構築することで、世帯が過酷な生活環境から脱出し、経済的に自立した生活を送ることへの第一歩となることを目指しています。

Photo1
昨年実施した現金給付による食糧支援で購入された食糧の一例
Photo2
過去に実施した事業で支援を受け、卵を採取する女性

この取り組みがアフガニスタン国内で困窮する世帯、特に女性や障害者が世帯主の家庭、帰還民コミュニティに安定した生活をもたらすことを願っています。

引き続き、皆さまからの温かいご支援をよろしくお願いいたします。

※本事業は、ジャパン・プラットフォームからの助成金や皆さまからのご寄付により実施します。

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