【バングラデシュ】豪雨による土砂崩れ、難民キャンプ診療所を直撃
7月30日、私たちの事業地であるバングラデシュコックスバザール県にあるロヒンギャ難民キャンプで、豪雨による土砂崩れ被害がありました。
私たちが支援する難民キャンプ14にある診療所にも被害がありました。この診療所にはロヒンギャ難民や地域のバングラデシュ人が毎日あらゆる症状で診察に訪れます。キャンプ14で唯一の分娩室がある診療所でもあるため、妊産婦が毎日診察や相談に訪れています。
被害があったのは、検査室、診察室、超音波検査室です。土砂崩れによって診療所の背後にある柱や木が倒れて壁が損傷し、診察室は浸水してしまいました。
幸い、その時間には誰も診察室におらず怪我人はいませんでしたが、待合室には診察を待っている患者さんがいました。さらに土砂崩れが起きる可能性があったため、スタッフと患者さんは一緒に安全な場所に避難しました。
診療所の中が浸水したため超音波室にあった超音波機器、検査室の血液検査機器などの医療機器類は離れた場所にあるスタッフ宿舎に移動し保管しています。
診療所の裏山を確認すると土砂崩れが再発する可能性があったためキャンプの運営側へ報告し、早急に斜面をビニールシートで覆う作業を実施しました。そして、水捌けができるよう診療所横にラインを引き、再び水が流入しないように対策を行いました。
現在は建物内の浸水被害のため一部の医療機器がなく、血液検査や超音波検査の対応ができませんが診察を再開しています。診療所スタッフの迅速な対応にはいつも驚かされます!
これから建物を修繕し、診療所のサービスがまたフル稼働できるようにしなくてはなりません。ご支援、どうぞよろしくお願いいたします。
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この難民キャンプ内に設立された診療所は、難民たちから「ジャパン・ホスピタル」と呼ばれています。この周辺で唯一の分娩設備を備え、難民の命と健康を守る重要な拠点です。昨年難民キャンプを訪れた際の動画には、診療所で新生児の誕生や医療スタッフが直面する様々な挑戦が記録されています。ぜひご覧ください。