スマトラ島沖地震 緊急支援 [第4報] 激甚被害の西海岸ムラボーでの支援決定
スマトラ島沖地震で、インドネシア・スマトラ島北部のナングル・アチェ・ダルサラム州(旧アチェ特別州、以下アチェ州と表記)での緊急支援のために現地入りしているピースウィンズ・ジャパン(PWJ)は、地震と津波によって壊滅的な被害が出ていながら、救援の手がほとんど入っていないアチェ州西海岸の都市、ムラボーでの支援を行うことを決定しました。ムラボーの空港が再開され次第、メダンから食糧や水をはじめとする救援物資を持ってムラボーに入り、物資配給を行います。
PWJスタッフが北スマトラ州の州都メダンにある災害対策本部などを通じて集めた情報によると、震源に近く、津波が直撃したアチェ州の西海岸は、町の大半が破壊されてしまった状態。空港も被害を受け、他地域と結ぶ陸路も途絶え、津波被害のため海からのアクセスも困難です。救援活動は、インドネシア政府が上空からわずかな物資を投下している以外は、まったく行われていない状況で、被災者は困窮しているものと考えて間違いありません。
PWJは現在、日本からの支援チーム4人とPWJインドネシア事務所の現地スタッフ1人をメダンに集結させ、ムラボー入りに備え、物資の調達を進めています。被災者が調理できない状況を考慮し、乾パンやビスケット、水、パック入りのジュースなどを中心に購入。合わせて腰巻布(サロン)やTシャツ、ライター、ござなども買い入れています。
アチェ州の州都バンダアチェでは、ガソリン欠乏のため、空港と市内や他地域とを結ぶアクセスが大きな課題となっているものの、援助物資は空港に集積されつつあり、PWJとしてはより状況の困難なムラボー支援を優先することにしました。一方、バンダアチェの状況についても引き続き注視し、必要な場合にはバンダアチェの支援も実施する可能性があります。
日本からの第3陣支援チーム2人は30日夜、首都ジャカルタに到着。できるだけ早くメダンに入って、すでにメダン入りしているチームと合流する予定です。
【緊急募金のお願い】
PWJのスマトラ島沖地震 緊急支援は、ジャパン・プラットフォームの協力も得て進めています。しかしながら、現地の被害は大きく、被災者数は状況の確認が進むにつれ、大きくなっています。PWJでは、食糧や水をはじめとする緊急物資の購入を進めるため、一般のみなさんに緊急募金を呼び掛けています。金融機関休業中もインターネットによるクレジットカード寄付はご活用いただけます。みなさまのご理解とご協力をお願いします。