【フィリピン】川を越え、崖の山道を進んで支援を届ける――セブ台風被害
フィリピン・セブ州バランバン市。
2025年11月、台風Tino(ティノ)の影響で川が氾濫し、濁流は橋を超える高さまで押し寄せました。
洪水が引いた後も、家屋は倒壊し、橋は崩落、土砂災害で道路は寸断され、台風の爪痕は地域のあちこちに残っており、人々の暮らしに甚大な被害を与えています。
橋が失われた村

バランバン市ルカ村(LUCA)も大きな被害を受けた村の一つです。
かつては橋を渡れば隣の村落へ容易に行くことができましたが、洪水によって橋が崩落し、今では川を直接渡らなければなりません。
水位が引いているときには川を渡ることができますが、雨が降ると増水し、通勤や通学、買い物ができず、生活の困難は続いています。
川を渡り、配付地域へ
私たちは行政機関と協力し、こういった交通インフラの寸断により支援が行き届かない村々にて緊急物資を配付しました。
橋が流された川岸には、川を渡ろうとして足止めされている住民の姿がありました。
橋が壊れてしまった今、住民たちは助け合いながら一緒に川を渡っています。


ピースウィンズの支援物資を積んだトラックも、続いて川へと入っていきました。
荷台には、被災した住民の生活を支えるための物資が積まれています。
このトラックが渡らなければ、支援は山の奥まで届きません。
崖の山道を越えて

川を渡ると、次に山道を進みます。土砂崩れの跡が残り、道路は岩や土砂で覆われていました。

こうして険しい道のりを越えた支援物資は、バランバン市各村の被災した住民のもとに届きました。
支援物資を受け取った住民の一人は、こう話してくれました。
「こんな山奥まで支援物資を届けてくれたのは、ピースウィンズだけです。ありがとう。」
行政機関や各村との協力を経て、バランバン市の山間部では合計17集落で支援を必要としている方々に、家屋の修繕に必要な資材を届けました。

なお、台風の被害を受けた地域は山間部だけではありません。
同州タリサイ市でも、大きな川が氾濫し多くの住民が家を失いました。
しかし、被災直後に避難所として使われていた小学校や体育館などの公共施設は、平時の利用に徐々に戻らなければならず、タリサイ市は住民の簡易住居を公共施設の避難所から、テントシティーの設置へと移行しました。
ピースウィンズはタリサイ市との調整を重ね、テントシティーの避難世帯に、必要とされる寝具や衛生用品の配付も実施しました。

ピースウィンズはこれからも、必要とされる支援を届けるため、道のりが険しくとも現地へ足を運び、人びとの生活を支えていきます。
※この支援活動は皆様からのご寄付やジャパンプラットフォームからの助成によって実施しています。

