リーダーたちが自ら組合総会を開催・運営
コーヒーの収穫作業が終了し、東ティモールを出航したコーヒー豆も無事、日本に到着しましたが、コーヒー生産者組合「カフェ・タタマイラウ」の活動はまだ終わりません。エルメラ県レテフォホ郡内のコーヒー倉庫で11月30日、今年の収穫作業についての振り返りなどを行うため組合総会が開催されました。これまでの組合総会はPWJスタッフがリードすることが多かったのですが、開催の決定も議題も当日の運営も、今回はほとんど組合リーダーたちが行いました。
(C)PWJ/Reiko KOBAYASHI
組合のリーダーたちが総会の開催を考えるようになったきっかけは、今年のコーヒーの輸出作業とコーヒー代金の組合員への支払いをリーダーたち自身で行ったことでした。PWJスタッフの指導はあったものの、そうした作業を行い、さらに収穫と輸出作業についての評価会議をPWJスタッフと一緒に行ったことで、リーダーたちの間に組合活動に関するいくつものテーマが生まれてきました。そして、リーダーたちから「メンバー全員の情報共有と話し合いのために総会を開いた方がいいと思う」という声が上がってきたため、今回の総会の開催が決まりました。これまでは毎月1回のグループ代表者会議に関しても、議題の提案さえなかったのに、大きな変化が生まれていました。
(C)PWJ/Reiko KOBAYASHI
今年2回目となる総会の議題は、今年の収穫作業や輸出作業での問題と解決方法、マイクロクレジット(組合からの小額貸付)の今後の金額設定、コーヒー倉庫の建設問題など、多岐に渡りました。
総会には、233人のメンバーのうち、225人が参加しました。議題の事前準備から、開催の告知、会場設営まで、リーダーたちが総会を仕切りましたが、何よりも驚かされたのは、時間管理でした。これまでは、2時間を予定していた会議も実際には4~5時間かかってしまうようなこともあったのですが、今回は司会を担当するリーダーが常に時間を管理し、発表者には必ず「何分以内でまとめてください」などと指示を出していました。また、「グループごとに代表が意見をまとめて発表するように」と事前に知らせているほどでした。そのため、たくさんの議題が挙がりましたが、一通りすべての議題について話し合いを持つことができ、今後も話し合いが必要なことは継続して話し合っていくことを確認することができました。
(C)PWJ/Reiko KOBAYASHI
開催前、私(芝田)は内心はらはらしていましたが、この総会を通じて、リーダーたちにリーダーとしての自覚が芽生えていることが感じられ、一人一人のメンバーを尊敬する気持ちになりました。今回、PWJとPWJスタッフは、食事の準備やパソコンを使う必要のある資料の準備、車両の手配、開催のための費用などで協力しましたが、次回はどこまで組合にまかせることができるか、非常に楽しみです。