【ウガンダ】ウガンダにおける衛生普及活動と女性の保護支援
ピースウィンズ・ジャパン(以下PWJ)がウガンダ北部で2020年に行った衛生普及支援と、ウガンダの西部と北部で2021年3月から始めた女性保護支援をご紹介します。
ウガンダ北部における学校、チャイルド・フレンドリー・スペースおよび保健施設での衛生普及活動
2020年9月から12月末にかけて、ウガンダ北部に位置するアジュマニ県とアルア県において、日本国大使館およびアイスランド大使館の支援を得てユニセフとの共同で、学校やチャイルド・フレンドリー・スペース、保健施設で衛生普及活動を実施いたしました。
このプロジェクトでは、さまざまなコミュニティの人々を対象に、水や衛生に関わる知識や技術の向上、学校における衛生設備、給水設備の整備を主な成果目標として以下の活動を行いました。
・女子生徒のためのトイレ、更衣室、焼却炉一体型の衛生施設、児童用の手洗い場を学校に設置
・小学校で衛生クラブの生徒や顧問教員を対象に衛生の基礎知識や月経衛生のトレーニングを実施(21小学校、約640人)
・水汲み井戸の技術者に対しての修理方法やメンテナス方法習得のトレーニングを実施(50人)
・ラジオ番組でのトークショーやメッセージを通じて衛生知識、新型コロナウイルスを含む感染症予防対策知識の普及活動を実施
ハンドポンプの修理・維持管理トレーニングの様子
ラジオのトークショーに出演するPWJスタッフ
ウガンダ西部および北部難民居住地区における難民およびホストコミュニティ女性の保護支援
このプロジェクトは、外務省の日本NGO連携無償資金協力の枠組みを活用しています。南スーダン共和国からの難民が多く居住するウガンダ北部のインヴェピ難民居住地区と、コンゴ民主共和国からの難民が大多数のウガンダ西部のチャカⅡ難民居住地区において、女性支援センターを建設し、難民と難民を受け入れているウガンダ人ホストコミュニティにおける女性保護の仕組みを構築することを目標としています。
在ウガンダ日本国大使館での署名式
女性支援センターの建設予定地を視察する様子
女性支援センター完成後は近隣の女性たちを対象に、裁縫や美容・理容、識字・会計などのスキルトレーニングの実施を計画しています。トレーニングは技術の習得のみだけではなく、技術を得ることにより女性が自信を獲得し、結果として精神的な自立やさらなる能力を核としていくための社会的そして内的な基盤強化を目指します。また、脆弱性の高い女性たちの性的およびジェンダーに基づく暴力(SGBV)からの保護支援としてSGBV研修を行うほか、女性用の福祉相談窓口の機能を強化することで、気軽に相談できる環境の整備と、深刻なケースは地域のリファラルシステム被害者支援紹介機能へつなげられるように支援を行います。
PWJはさまざまな国際機関や国家機関と提携・協働し、より効果的に、困難な状況にいる人々に支援を届けられるよう活動を進めています。引き続き応援をよろしくお願いいたします。