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私たちの活動

自動車整備士を目指す女性たちーウガンダ・難民居住地区での挑戦

2025年4月、UN Womenと連携し、ウガンダ国内5つの難民居住地区(チャカII、ナチバレ、アジュマニ、ユンベ、およびライノ・キャンプ)にて、ピースウィンズは「気候変動への対応」と「女性のエンパワメント」への貢献を目的とした2年間にわたる事業を開始しました。

「女性のエンパワメント」へ貢献する活動のひとつとして、チャカIIとナチバレ難民居住地区で自動車整備技術支援を実施します。チャカII難民居住地区では、6月、民間企業トヨタ・ウガンダ(CFAOモータース)との連携のもと、自動車整備技術トレーニングが始まりました。

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自動車技術トレーニングを受ける女性と若者

トレーニングを実施する同難民居住地区内スウェスウェゾーンの職業技術訓練校では、同じ難民居住地区でも少し遠い場所から通う生徒もおり、生徒やその家族は通常、学費や通学費などの費用を賄わなければなりません。そのため、金銭面などから職業技術訓練校へ通うことを断念する、または通うことが最初から選択肢にも入らない人びとがいるのが現状です。

この事業では、そうした人びとのうち、特に女性や若者に対し、将来手に職をつけるための技術を身に着ける機会(=職業技術訓練校への入学機会)を無償で提供します。さらにトヨタ・ウガンダからカリキュラムや教材への助言を受け、就職につながるレベルの自動車整備技術修得を目指します。今期は第1グループとなる15人が、本事業の一環で職業技術訓練校の自動車整備技術コースに入学しました。

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揃いのつなぎを着て実技訓練を受けます

トレーニングが始まって2ヵ月経った8月、自動車のエンジン交換やバッテリー修理など、本物の自動車を使った実技訓練を受けている訓練生。それぞれの背景や思いを持って、トレーニングに励んでいます。

「中学校を中退したあとは、小さい子どもを背負って日雇いの仕事を転々としていましたが、手に職をつけて家族を養うために自動車技術を学びたいと思って参加を決意しました。女性の自動車整備士には世間の偏見もありますが、だれもやっていない分唯一無二の存在になれると思っています」(18歳女性・ウガンダ共和国出身・ドロシーさん(仮名))

「母はシングルマザーで、学費を払うお金がなかったため、私は中学校を卒業することができませんでした。このトレーニングで技術を身に付けることができたら、大きな自動車整備所に就職して、安定した収入を得られるようになりたいです」(21歳男性・コンゴ民主共和国出身難民・ピーターさん(仮名))

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スタッフのインタビューに答えるドロシーさん

7月には、ナチバレ難民居住地区で、同難民居住地区内の職業訓練校と連携し、第1グループ17人の自動車整備技術トレーニングを開始しました。2年間の間に、両難民居住地区で各50人計100人の女性と若者に自動車整備技術を学ぶ機会を提供する予定です。

本記事で紹介した自動車整備技術トレーニングの他にも、ウガンダ現地NGO・NAPE(National Association of Professional Environmentalists)と連携して防災対策など気候変動への影響や災害リスクの軽減に対応できる人材の育成を、JICAおよびウガンダ政府機関NARO(National Agricultural Research Organization)とともに稲作技術の普及を、さらに民間企業・RICCI EVERYDAYと協力し裁縫技術トレーニングを実施するほか、ピースウィンズ主体でエコストーブづくりや情報通信技術(ICT)のトレーニング実施などを各地で取り組んでいきます。

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