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私たちの活動

【トルコ・シリア地震】へき地の被災者たちは今

トルコで支援活動を続けているピースウィンズのスタッフは、へき地タニシュマで支援ニーズの調査を行いました。
 
■日本とトルコ 繋ぐ支援
今回の調査は、日本の国際協力機構(JICA)での活動経験もあり、現地トルコの災害担当でもある歯科医師のウフク医師に、タニシュマの村長を紹介してもらい行われました。
ウフク医師は「JICAで活動していたこともあった。今想うと、あの日々はこの日のためにあった」と、日本とトルコの個人的な繋がりが被災したトルコで結ばれていくことを感慨深く語ってくれました。
 


アンタキヤの災害対策本部でのニーズ調査(左端がウフク医師)

 
この街の建物は約半数が倒壊し、850世帯中750世帯はテントなどで生活しているといいます。ここでは700のテントが必要だとトルコ政府に申請したそうですが、提供されたのは200張で、ヘリから支援物資のテントが投下されたため、1世帯に3つのテントがある世帯もあれば1つもない世帯もあり、均等に行き渡っていないのだそうです。
 


タニシュマ村の農家での物資ニーズ調査。家が半壊しているため庭にテントを張って生活している

 
現地住民によると「ここに複数の支援団体がニーズ調査にやってきましたが、1回の食料支援しか来ていません。家が崩れかけているので中に入るのも怖くて庭にテントを張って生活しています。近くにあったお店も倒壊したため、贅沢を言うつもりはないですが、コーヒーやお茶なども毎日減っていく一方なんです」と先の見えない不安を露わにしていました。
 
スタッフの井上は「電線の修理をしている箇所が複数あって、おそらく電気が止まっている家庭もあるようです。街の中心から離れたこのエリアはインフラの支援の手が届きづらいエリア。医療支援と共に提供したい」と支援の必要性について話しました。
 
 
■医師のいなくなった診療所をひとりで守る看護師
村長のご自宅に現地の状況の聞き取りに伺い、周辺5地区唯一の診療所を案内してもらいました。
この診療所には医師が2人いたそうですが、発災後に避難し、いつ戻ってくるかはわからないそうです。発災後は現地出身の看護師が実家に避難する形でいてくれているそうで、診療所としてではなく口コミでやってきた1日5.6人の患者を看護師が診ています。自身も被災し顔に傷を負った看護師は「主には外で暮らす方々の風邪症状が多い。ドクターがいないから薬が処方できないんです」と悔しそうに話しました。
 
このように街の中心地から離れた場所には、まだまだ支援が行き届かず、途方に暮れている人々がいます。
発災から時間が経つにつれ、被害の甚大さが明らかになってきました。
トルコでの支援は長期化する見込みです。どうぞこれからも、ご関心をお寄せください。
そして、私たちの活動に引き続きあたたかいご支援をお願いいたします。
 

 

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