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【スリランカ】「家も、田んぼも失った」サイクロンから3ヶ月、土砂崩れの被災地で続く出口なき仮住まい

昨年11月末、インドネシアやフィリピンなどアジアの複数国や地域で大規模な災害が発生してから3ヶ月が過ぎました。

インド洋に浮かぶ島・スリランカではサイクロン「ディトワ」が直撃し、河川や沿岸部付近では洪水を、山間部では土砂崩れを引き起こしました。

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昨年12月、私たちは洪水の被害を受けた地域の一つ、国内東部に位置するトリンコマリー県で緊急調査を行いました。その結果から、被災者が清潔な家で安心して暮らすことができるよう、まずは清掃用品と衛生用品のセットを1,200人超へ届けました(支援の概要はこちら)。

トリンコマリー県での調査・支援と同時に、「山間の地域では土砂崩れにより多くの被災者が出ている」との情報を得て、国内中央部に位置するキャンディ県の山間地域の訪問調査も行いました。避難生活の長期化が見込まれる中、何か私たちにできる支援はないかと検討を重ねましたが、当時はさらなる土砂崩れの危険性が指摘されていたことなどの理由から、具体的な支援に結びつけることができませんでした。

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キャンディ県にて聞き取り調査をする現地支援チーム

それから約2ヶ月後の2月、安全確保ができることを確認して、支援チームは再度山間部の被災地へ向かい、改めて被災状況の確認と被災者への聞き取り調査を行いました。

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道中、土や岩がむき出しになった場所、山の表面が崩れた跡がそこかしこに見られます

舗装された通りから離れ、車を降りて徒歩で辿り着いた集落は、高山地帯の麓にあり、見渡す限り土や岩で覆われていました。ここで、3ヶ月前までは20世帯が米などを育てて暮らしていたといいます。30人近くが亡くなりましたが、土砂が広範囲におよび早々に捜査が打ち切られたため、行方不明となった6人は未だ見つかっていません。

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奥に見える山の斜面から土砂がまっすぐに流れ落ちてきたことがうかがえます
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瓦礫の中には、ここに確かに生活があったと思わせるような家財道具も多く見られます

この土砂で姉妹とその家族を亡くし、自宅も全壊したという男性は「米などの栽培から収入を得ていましたが(田んぼも土砂に埋まってしまい)これからどうしていったらいいか…わかりません。家もなくなってしまったのです。避難先で生活していますが、政府からの支援は家の清掃に充てるための費用だけでした」と途方に暮れた様子で語ります。

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現地行政職員の案内で土砂崩れ現場を視察

山を登った山間部にある集落では、土砂に家が飲み込まれる直前に間一髪逃げ出したという人びとから話を聞きました。コショウ栽培の盛んなこの地域では、いたる所で斜面が崩れ、自宅が全壊した人もいました。

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「洪水が発生したのに気が付き、隣の家に住む高齢女性をおぶって、自分のものは何も持たずにただ逃げた」と語る男性、彼の家は全壊

自宅が全壊・半壊した、または生活を続けることが難しいほど危険な地帯に住んでいる人達には、発災後すぐに政府から立ち退き命令が下り、移転先の提供も行うという発表がありました。このため発災から約2ヶ月、親類などの家に避難して共同生活を送りながら新たな移転先が政府から提供されるのを待っていましたが、政府からの土地や建物の提供は進まず、多くの人が自主的に借家を探して移転したといいます(2月中旬時点)。これは、避難生活が長引くにつれ、他者を受け入れることに比較的抵抗が少ないと言われる文化の中でも、受け入れる側、受け入れられる側、双方にとって、経済・精神面での負担が高まっていった可能性があることによります。

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被災した6人家族が仮住まいをしている6畳ほどの部屋。使えるマットレスは2枚のみ。

借家へ移転したとはいえ、それは政府による再定住先の決定を待つ間の仮住まいであることに変わりはありません。大家の好意で「家賃支払いを一時的に免除してもらっている」という家族にも会いましたが、いつ支払いが必要になるかは分からない…と言っていました。

同時に、これまで長年暮らしてきた土地を離れての生活です。育ててきた田畑やコショウがもし無事だったとしても、そこへ通って今までと同じように生計を立てていくことはやはり難しいと言えます。

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自宅が半壊し、かろうじて無事だった田んぼは今の住まいから遠いため、稲作を再開できずにいるという男性

私たちだけですべてを支援することは到底できないほどの大きな被害を前に、現地の支援チームは「今私たちにできる最善の策はなんだろう」と、現地政府と相談しながら検討を重ね、被災により経済的な困難を抱える世帯に食料や必要物資を配付することを決定しました。

これからも、私たちの活動を温かく見守ってくだされば幸いです。

※支援活動は皆様からのご寄付やジャパンプラットフォームからの助成で実施しています。

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