スマトラ島沖地震 緊急支援 70トンの物資をムラボーへ陸送し、配給
スマトラ島沖地震で、インドネシア・スマトラ島北部のナングル・アチェ・ダルサラム州(旧アチェ特別州、以下アチェ州)での緊急支援を続けているピースウィンズ・ジャパン(PWJ)はこのほど、西海岸ムラボーに、約70トンの支援物資を11台のトラックで運び入れました。ムラボーは空港も港も被災。他地域につながる道路も寸断され、治安面の課題もあり、大量の物資を運び入れる方法が大きな課題となっていました。PWJが、安定的に物資を持ち込むことができる確実なルートを開いたことは、アチェの援助関係者の間でも高く評価されています。
写真左:11台のコンボイがムラボーに
写真右:トラックから物資を下ろす
(C)Peace Winds Japan
PWJは震災直後からアチェ州に隣接する北スマトラ州の州都メダンなどで支援物資の調達を続け、チャーター機を使うなどしてムラボーに物資を届けてきました。しかし、チャーター機で運べる量は限られているため、大量の物資を運び入れる方法を探っていました。現地のNGOとの協力によるトラック輸送も行いましたが、より安定的なルートをみつける必要がありました。
今回PWJは現地の業者と契約し、トラック11台からなるコンボイ(物資輸送の車列)をメダンから現地へ送りました。11日にメダンを出たコンボイは、北スマトラ州のほぼ中央に位置するシボロンボロングまで一度大きく南下し、そこから西海岸を北上。13日中にすべてのトラックがムラボーに到着しました。陸路の確保は、大量の物資を迅速に運びいれるために非常に大きな意味を持ちます。
運び入れた物資は、缶詰・ビスケット・下着類など。PWJは物資到着翌日の14日から、ムラボー周辺の10カ所の避難所で物資の配給を実施し、18日までにすべての物資の配給を完了しました。
写真左:倉庫内に移された支援物資
写真右:トラックにはPWJのロゴとともにJPFのロゴも
(C)Peace Winds Japan
PWJは今後も被害の大きかったアチェ州西海岸地域を中心に、他の援助関係者らとも調整を行い、支援活動を続けていきます。