事務所間を車・ヘリで移動しながら支援継続
ピースウィンズ・ジャパン(PWJ)は、リベリア国内に2つの事務所を持っています。1つは首都のモンロビア、もう1つは学校の校舎やトイレの建設を実施している北西部ロファ州のボインジャマです。両事務所間の距離は約400キロ。その間をスタッフや物資が移動しながら支援を続けています。日本でいえば、東京から米原(滋賀県)付近の距離に相当するため、新幹線なら2時間あまりで快適に移動できますが、もちろんそんな状況ではありません。
モンロビアからボインジャマまでの道路のうち、リベリア第2の都市であるバンガまではなんとか舗装道路になっていますが、バンガからボインジャマまでは未舗装です。未舗装の道路ですと、乾期には砂埃で真茶色になり、雨期には泥でどろどろになりながらの移動になります。さらに、車での移動は、乾期には8時間ほど、雨期になると10〜12時間ほどかかります。雨期には道路の状態が非常に悪くなり、重い荷物を載せたトラックやタクシーが泥にはまって動けなくなり、後ろにずらりと車が並んで何時間も待たなくてはいけないということも珍しくありません。
写真上:未舗装の道路を進むPWJ車両
写真下:ぬかるみにはまった車両の周りで待機する人びと
(C)PWJ/Maho MIURA
車での移動以外には、国連リベリアミッション(UNMIL)のヘリコプターを使用させてもらうこともあります。リベリア国内の主要都市にモンロビアからヘリコプターが飛んでいます。国連職員が優先ですが、前もって予約して当日空席があればNGOスタッフも乗せてもらえます。ヘリコプターは天候とスケジュールによりますが、モンロビアからボインジャマまで直行で1時間15分程で到着します。直行になることは少ないのですが、それでも空港での待ち時間を含んで、だいたい半日で移動することができるため、とても便利です。雨期になると天候の都合で欠航したり、途中まで行って戻ってしまったりと面倒もあります。また雨の中を飛ぶと、小さなヘリコプターなので非常に揺れたりして、私は気分が悪くなることもあります。
空港に駐機しているヘリコプター
(C)PWJ/Maho MIURA
このように、悪路や風雨に悩まされつつも、最適な移動手段で二つの事務所間に人や物資を行き来させることで、PWJは円滑な事業の進行に務めています。
道路わきを通って木の束を運ぶ子供
(C)PWJ/Maho MIURA