コーヒー圃場リハビリテーション 講義形式の研修を実施
ピースウィンズ・ジャパン(PWJ)が9月から行ってきたコーヒーの生産性向上支援事業において、講義形式のコーヒー圃場リハビリテーション研修と実地研修を行いました。
講義形式の研修は、農林水産省が各村に配置している農業普及員が講師を務め、エルメラ県レテフォホ郡で3村、リキサ県リキサ郡では1村にて、各村の集会場にて行いました。
研修内容は、生産者の方たちに今の東ティモールコーヒーの課題(生産性の向上、生産量の拡大、品質向上の必要性など)やリハビリテーションの必要性、そして実際にどのようにしてリハビリテーション(古木対策のための台きり・コーヒーの木の植え替え、コーヒ ー圃場の土壌管理(施肥)、新植のための苗床作り、コーヒー の木の成長に不可欠なシェードツリー(日陰樹)の伐採・植替え・新植など)を行うのかを学んでいただきました。
講義を受けた生産者から
「台きりしたコーヒーの木の幹の切り目が東側を向くように切らなければ、幹が腐りやすくなってしまうということは知らなかった」
「コーヒーの実の摘み残しが害虫被害を引き起こすリスクになることがわかり、次の収穫期には摘み残しが無いように収穫する」
などの声があがり、リハビリテーションの重要性をあらためて理解していただけました。
また、受講するまでは台きりをすることで、次に実がなり収穫できるようになるまで収入が減ると思って台きりをやりたくないと思っていた生産者からは、
「台きりをすると収入が減るという風にしか考えていなかったが、同研修を受講した結果、コーヒー圃場リハビリテーションをはじめないと、いずれ収穫量が減り収入減につながるということがわかった。」
「すぐにでも着手することが将来の収入保障につながるということが知れてよかった。」
「コーヒー圃場リハビリテーションでは台きりと並行して新植も行うので少し安心した。」
と、台きりに対する意識の変化が伺えました。
今回、リハビリテーションの研修を受けた生産者には修了証を発行し、リハビリテーションの手法を写真やイラストなどでわかりやすく説明したポスターを作成し、配布しました。
次回の現地活動ルポでは、実地研修の様子を中心に報告させていただきます。
報告:永井 亮宇(フェアトレード部・東ティモール現地事業責任者)
*本事業は、外務省「NGO連携無償資金協力事業」による資金や寄付金などにより実施しています。