【ウガンダ】ウガンダ北部における南スーダン難民への住居トイレ建設支援
ピースウィンズ・ジャパン(PWJ)はウガンダ北部で2016年以降、緊急支援として南スーダン難民を受け入れている難民居住区で住居及び給水衛生分野で活動してきました。
住居(一時的なテンポラリーシェルター、より恒久的なセミパーマネント・シェルター)とトイレの建設を通じて、難民の中でも特に脆弱な人々、「特別な支援が必要な人々」(Persons with Specific Needs: PSNs)を支援してきました。2020年初頭までに、950軒のPSN用セミパーマネント・シェルター、1,606基のPSN用トイレをビディビディ、インヴェピ、ライノキャンプの各難民居住地区で建設しました。
また、PSNのための一時的なシェルターを606軒修復し、584軒新設しました。併せて、学校、保健センター、女性支援センター、児童保護センター、短期共同シェルター(overnight shelters)など50の公共設備の建設や修復も行ってきました。
PWJは住居支援を積極的に行う中で、着実に経験と専門性を積み重ね、2018年にはUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)の住居分野事業実施団体(IP: Implementing Partner)として活動しました。同時に、上記の三つの難民居住地区でオペレーション・パートナー(OP: Operational Partner、国連の資金以外の資金で支援活動を行う団体) として現在も活動しています。支援活動を行う中で、建設業者が難民の人々を雇用することを建設契約条件としたことから、技術を必要とする仕事や日雇い労働など様々な形で多くの難民の人々が雇用を確保することができました。これによって、建設業者を通して多くの難民の人々に就労の機会を与え、その生活を向上させ、徐々に建設技術を身につける機会を創出する持続可能な仕組みづくりを可能にしました。
2019年頭に現地政府およびUNHCRによる住居分野の戦略の見直しがあり、住居建設には難民の人々と現地で難民を受け入れる人々(ホストコミュニティ)の双方の参加が推進されることになりました。PWJはその新しい戦略に則り、難民居住地区とホストコミュニティの中で有能な若者を特定し、大工グループを結成するよう促しました。
基礎的な技術を持った若者を対象とする一方で、技術を持っていないメンバーもグループに受け入れるように推薦し、女性なども現場で技術を習得できるよう働きかけています。PWJは現在23の大工グループ、約350名の若者たちと協働し、185軒のセミパーマネント・シェルターを上記の三つの難民居住地区で建設中です。PWJはグループの特定、スキルアセスメント、グループ選定、契約締結を通して、彼らの技術向上やグループ運営、生活を向上させ建設工具を購入するための収入の活用方法などを指導し、彼らがグループを拡大させ他組織や個人からも契約を得てより多くの仕事を得られることを目指しています。
何より、PWJはグループ選定の条件として若者大工グループが地方行政で組織登録する後押しをしています。彼らの多くは郡レベル(サブカウンティ―)に登録され、証明書も発行されています。これはグループ強化につながり、他団体からの建設請負対象者とみなされることを意味しています。
例えば、インヴェピ難民居住地区の5つのグループは、Cord-Aidという団体から独自に仕事を請け負い、27軒のPSN用セミパーマネント・シェルターを建設しました。また、選定した一つのグループのスキル育成を元々実施したFinn Church Aidという団体は、グループにビディビディ難民居住地区ゾーン3においてセミパーマネント・シェルター建設を依頼するPWJのイニシアティブを高く評価し、雇用機会拡大と生活向上への貢献を認めました。
また、私たちのシェルター及びトイレ建設活動はレンガ生産者の収入、生活向上にも役立っています。
得るものがあるのは大工グループだけではなく、PWJスタッフにとっても同様です。私たちは住居建設の追跡モニタリングツールの開発、建設資材の配達計画や建設スケジュールの改善、地元のコミュニティリーダーや他団体との調整の改善ができました。
私たちPWJは、PSN用の住居、トイレ建設活動を通じて多くの事を学び得たことを誇りに思っています。そして、ここウガンダ北部の西ナイル地域において、大工グループの人々の技術向上の促進と、難民の人々やホストコミュニティの人々の生活改善に寄与できることを大変うれしく思います。
ニェロ イノセント
アレックス カゴナ
プロジェクトオフィサー
ピースウィンズ・ジャパン ウガンダユンベ事務所
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