私たちの活動
【ウクライナ】「窓もドアもバルコニーもすべて粉々になり、屋根も無くなっていた」
7月8のロシア軍によるキーウへの大規模攻撃では、市内10地区のうち7地区が標的となり、100人以上が死傷しました。その一つのホロシフスキー地区では、ミサイル攻撃により集合住宅7棟の壁や窓などが吹き飛び、300戸に被害が及びました。ピースウィンズは8月24日と28日、ウクライナ赤十字とともに被害者120人に寝具や掃除道具などの支援物資を手渡しました。
攻撃があった日、集合住宅の一室にいたナディアさんが当時の様子を語ってくれました。
「空襲警報が鳴ってしばらくすると、爆発音とともに大きな衝撃波が来ました。私は廊下で転び、起き上がると、周りにガラスが飛び散っていました。あたりを見渡すと、窓もドアもバルコニーも全部粉々になり、建物の屋根も無くなっていました」その後、ナディアさんは夫に助け出され、外に避難することができました。攻撃から間もなく2カ月になりますが、部屋の修繕の目途は全く立っておらず、「いまはとにかく我慢するしかない」と肩を落とします。
ウクライナでは、ナディアさんのように一瞬で住まいを失った人々が数えきれないほどいます。政府は戦争被害者の生活再建を支援しているものの、多くの人々が口を揃えて「政府の支援だけでは十分ではない」と話しています。ピースウィンズは、こういった人々の負担を少しでも減らすため、今後も現地で支援活動を続けていきます。