大雨洪水被害へ緊急対応中
スリランカでは、年末から大雨が続き、各地で大きな被害が出ています。全国で約100万人の方々が被災し、学校やコミュニティセンターなどへ避難している方々が、約20万人にのぼっています。
ピースウィンズ・ジャパン(PWJ)は、こうした避難所にいる方々への緊急支援として、13日から東部トリンコマレ県のムトゥール郡で食糧の配布を開始しました。合計5千名以上の被災者の方々が、その日食べるものもなく、村は水浸しで家にも帰れない状況で、PWJの支援は非常に喜ばれています。
支援物資を運ぶスタッフ
(C)PWJ
もともと、スリランカは雨季と乾季がはっきりしていましたが、2004年の津波以降、こうした季節の境目がなくなってしまって予測が立てられなくなったと言われています。「異常気象」「地球温暖化の影響だ」と心配する声も聞きます。
ムトゥール郡での洪水の様子
(C)PWJ
さらに、2009年5月まで内戦が続いていたこともあり、今回の水害は、内戦中に避難民として各地に避難していた方々が、ようやく故郷に帰り、今度こそ安定した生活を始めようとしていた矢先のことだったのです。被災した皆さんの顔には疲れが見えますが、PWJスタッフが支援物資を持ち込むと、ほっとした様子で、すぐに食べられるパンや、避難所での炊き出しに使う豆類、スリランカでは必需品の紅茶を運ぶのを手伝ってくれました。
写真右:避難所の横で炊き出しの準備をする被災者とスタッフ
(C)PWJ
今回の大雨、洪水の影響で道路が遮断されてしまい、ほとんどの団体が被災地域への立ち入りができず、支援が届いていない中、PWJは、現地スタッフがすでにこのムトゥール郡に入っていたことから、他団体よりも迅速に支援を開始することができました。少しでも、被災した方々の負担を軽減できるよう、スタッフ一同全力で頑張っています。
※PWJのスリランカ事業は、皆さまからの寄付・会費のほか、ジャパン・プラットフォーム(JPF)の協力を得て進めています。