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私たちの活動

【モロッコ】地震から7か月、アトラス山脈の町や村を再訪

2023年9月に発生したモロッコ地震から7か月たった4月、私たちは提携団体であるモロッコアニマルエイドが支援を行っている村を訪れました。震災直後に現地ニーズ調査のために訪問した被害の大きかったアトラス山脈の町や村に近く、訪問する道中、地震直後と7か月たった現在の状況の変化を見ることが出来ました。地震直後は、山の崩落により町や村へ向かう山道の多くの場所が寸断されていましたが、今回訪れた際には寸断箇所のほとんどが整備され、通れるようになっていました。しかし、震災前から未舗装だった山道は、相変わらず細く危険な状態でした。
 

マラケシュ市からアトラス山脈の町や村に向かう道

 
アトラス山脈の町や村へ向かう山道では、たくさんのコンテナハウスを見かけ、地震直後のテント生活からコンテナ型の仮設住宅への生活へと環境が変わっていた被災地もありましたが、いまだ多くの被災地ではテント生活を余儀なくされていました。
 

コンテナ型の仮設住宅

 

いまだにテント生活を余儀なくされている

 
今回訪れたのは震源地に近い都市であるマラケシュ市から190km離れたイギル地区にあるアンブ・ドゥール村。ここは動物保護事業の提携団体である「モロッコアニマルエイドMorocco Animal Aid(MAA)」が支援をしている村です。この村では現在36世帯約180人が生活しています。震災前には、約490頭の家畜がいましたが、地震による地滑りで約120頭が死んでしまいました。また、地震の前は、家畜たちは自生している牧草を食べており、住民はその草を干して保管し、草が乏しくなる冬の間、家畜に与えていました。しかし、地震の地滑りによりそれらも全てなくなったため、インタビューをした家畜のオーナーは、「12月にMAAが家畜用のえさとして干し草の支援をしてくれて、家畜たちも冬を越すことができたので、とても助かった」と喜んでいました。
 

家畜のオーナーへのインタビュー中

 
厳しい冬を越し、春を迎えた今も、もともと牧草が自生していた土地にテントなどを張っているため、牧草が十分に自生しない状況が続いています。そのため、家畜のオーナーたちは支援に頼るだけではなく、空いた土地で牧草の育成の実験もおこなっており、生計を立て直すべく奮闘していました。
 

牧草の育成実験中

 
彼らが今自分たちの住居以外に対処しなければいけないのは、家畜たちの小屋です。山肌に点在していた家畜たちの小屋は、地震による地滑りで、全て壊れてしまいました。現在は小さなテントを張って、フェンスと網で囲いを作って家畜を飼っていますが、太陽を遮る屋根もほとんどないため、家畜にとっては非常に暑く通気性が悪い状態です。また囲いも簡易的でもろいため、野犬に襲われる可能性もあり、家畜小屋の建設が喫緊の課題となっています。
 
MAAはこれらのニーズに対し、現在、サトウキビの幹で作られた小屋を建設しています。サトウキビの幹で作られるこの小屋は、通気性もよく、家畜にとってとてもいい環境になると思われ、この村では9戸の小屋が建設される予定です。
 

現在の仮の家畜小屋

 

MAAが提供するサトウキビの幹で作られた家畜小屋

 
ピースウィンズは、MAAが小屋を建設し、家畜たちが安心して暮らせるよう見守っていきます。

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