今年のコーヒー収穫を開始
ピースウィンズ・ジャパン(PWJ)がコーヒー生産者の支援を続ける東ティモールでは、今年もコーヒーの収穫作業が始まりました。例年どおり生産者の方々とPWJのスタッフが一丸となって収穫・精製作業を行っており、コーヒー生産地の山岳地帯は活気にあふれています。
今年からは、リキサ県リキサ郡という新たなコーヒー生産地へ活動を広げました。PWJの支援は、生産者に対する丁寧な技術指導と、安定した価格での買取りの点で、東ティモールのコーヒー生産者に定評があります。そのため、これまでにも多くのコーヒー生産者から、自分たちのところでも活動してほしいと依頼を受けてきました。しかし、高品質を維持していくには、十分な技術指導と管理が必要とされ、これまで生産地域を増やすことが困難でした。
そこで、最高品質を保ったまま輸出量を増やすにはどうしたらよいか、検討を重ね、すでに高い技術をもっているレテフォホ郡の生産者が、新たな生産地の生産者に対し技術指導を行い、生産地域を増やしていくことになりました。PWJの理念に賛同し、ぜひともに活動したいという生産地とコンタクトを開始し、新たな活動地の選出を始めました。その結果、すでにコミュニティ活動が活発に行われ、品質のよいコーヒーが生産されていることが確認されていて、1999年の騒乱の際にPWJが緊急支援を実施したことから、すでに関係が構築されているリキサ郡に決定しました。
レテフォホ郡でも、既存の生産者グループに新たな9グループが加わり、全部で19の新グループに対し、19名の技術指導員が泊り込みで収穫精製作業の指導を行なっています。去年は58トンだった輸出量を、今年は100トン強に増やすことを目標にしており、今秋には500世帯余りの生産者の皆さんからのコーヒーが日本に届く予定です。
収穫されたコーヒーチェリー
(C)Peace Winds Japan