テントでの新たな生活
1月12日(日本時間では13日)のハイチ大地震の発生から、早くも5ヶ月が経過しました。ピースウィンズ・ジャパン(PWJ)は、被災した家族にテントや瓦礫撤去道具などの配布を続けています。今回は、PWJの配給したテントで生活を始めた被災者のひとりに話を聞きました。
震災直後は、ペチョンビル市の中心にある広場で、シーツやカーテンで仕切られただけの空間で家族と暮らしていたマナエルさん。そのときは、それぞれのプライバシーがないばかりか、雨が降ると地面が水浸しになって大変だったそうです。ハイチは4月から雨季に入っており、激しい雨がよく降ります。「雨の日は立ったまま寝ることもあった」とマナエルさんは振り返ります。その後、マナエルさんの家族に、PWJからテントが支給されました。家族が住んでいた場所に戻って生活することも考えたそうですが、地震で家が崩壊したときにマナエルさんの弟さんが亡くなったため、マナエルさんのお母さんは、その家のそばに戻る気にはまだなれないのだそうです。
写真左:テントの中で本を読むマナエルさん
写真右:生活用品がきちんと整頓されている
(C)PWJ
今、マナエルさんは、郊外の被災民キャンプにPWJが配給したテントを立ててお母さんと兄弟姉妹の計6人で暮らしています。「テントでの新生活は、プライバシーが確保され、寝る場所も少し広くなったので、震災直後より生活環境はよくなりました。けれど、ハイチの復興はまだまだこれからです。」と、マナエルさん。彼女の家族が被災前のような生活に戻れるようになるまで,さらなる時間が必要です。
配給したテントの訪問をするPWJスタッフ
左は現地責任者の北原(C)PWJ
PWJは、これからもハイチの地震で被災したた人びとへの支援を続けていきます。