【バングラデシュ】大型サイクロン緊急支援:1か月が経過した漁師ムシャラフさんの現在の生活
大型サイクロン・レマルによって大きな被害が生じたバングラデシュ南西部で、ピースウィンズは被災状況および被災地域内の支援ニーズの調査と緊急物資配付を行っています。
→参照:
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サイクロン発生直後に、ピースウィンズのスタッフが現地で被災者調査をしていた際にお話を伺った漁師のムシャラフさん。被災して1か月が経ち、偶然にも再度お会いし、その後のお話を聞くことができました。
ムシャラフさんが過ごしたサイクロンシェルターは、普段は小学校として使われています。
ムシャラフさんの家は全壊し、再び住めるようになるまで時間を要したので、20日間このシェルターで過ごしたそうです。
被災から約1か月が経過した、ムシャラフさんご家族の現在の状況を伺いました。
家はまだまだ修繕が必要ですが、どうにか木やトタンを集め、屋根を修復し、シェルターから自宅に戻りました。
しかし、漁に使うボートや魚を保存するスペースを修理できる目処は立っておらず、さらに、魚の保護のための禁漁期間も重なり、家計がより一層厳しくなっています。
ムシャラフさん一家が現在特に困っているのは、水の確保だそうです。
サイクロンの影響で川の水が汚染され、普段利用している水源が使えなくなってしまいました。
そのためタンクに雨水を貯めて、ミョウバンを入れ殺菌し、飲料や調理用として利用しています。しかし、雨水だけでは足りず、片道1時間かけ、サイクロン被害の少ない内陸の村まで水を補給しに行っています。
また、ムシャラフさんは水だけでなく、食料の確保にも困っているそうです。自宅に貯蔵していた少量の食料と飼っていた家畜が、サイクロンが上陸した際に全て流されてしまったためです。
今回、私たちが物資配付を実施したバゲルハット県シャランコラ郡サウスカリユニオンは最も被害の大きい地域で、ムシャラフさんの住む村でもあります。彼にも支援物資を配付することができました!
この日は、50世帯に米・レンズ豆・塩・じゃがいも・たまねぎ・乾燥魚・食用油・蚊帳・浄水タブレット・経口補水塩(ORS)を配付しました。
浄水タブレットや経口補水塩は、いつも通り、適切な使い方について説明をします。
サイクロン・レマルによって大きな被害を受けている中、私たちの調査にも協力してくださったムシャラフさんに感謝しています。
※本事業はジャパン・プラットフォームからの助成金や個人・法人の皆さまによるご寄付金により実施しています。引き続き、皆さまからの温かいご支援のほど、どうぞよろしくお願いいたします。