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私たちの活動

【イラク】西モスルにて帰還民への職業訓練を実施

1年半以上に及ぶ「イスラム国」の占領からモスルが解放され、避難していた住民たちが帰還しています。破壊されたインフラや家屋を整備し、居住環境を整える支援が喫緊の課題です。このニーズに対応するため、ピースウィンズ・ジャパン(PWJ)は、国際連合人間居住計画(UNHABITAT)の事業実施パートナーとして、カナダの国際NGOであるCAOFISRと連携し、帰還民に対して家屋修繕技術を教える職業訓練を実施しました。本事業の特徴は、訓練を受ける参加者たちが、講習と実習を含む訓練を受けた後に、習得した技術を実際に使って現地の建設会社で就労経験を積む機会を得ることができる点にあります。

破壊されたモスルの街で生活を再開するためには、技術を持った人材と雇用機会が限られる中で、帰還民自身が技術を身に着けて就労できる機会を作ることが重要です。PWJは、帰還民にとって有意義で実践的な職業訓練にするために、まずは現地の具体的なニーズと帰還民の能力レベルについて調査しました。この調査結果に基づきCAOFISRの技術協力の下、2~3週間のトレーニングを実施。合計50名の帰還民が訓練を修了しました。修了式では、修了証とともに仕事道具となるツールキットの授与を行いました。

トレーニングを修了した参加者たちは、訓練で培った知識と技術を活用し、就労機会を得ることが期待されています。基本的な仕事道具を自身で持つことは、技術者として職を得るために有意義に働きます。また、就労経験を積む第一歩として、地元の建設会社と参加者たちとのマッチングの機会を設けました。参加者たちは、期間限定ではあるものの、塗装職人、大工アシスタント、溶接工、左官職人としてトレーニングで学んだ技術を使って働く経験を通して、職人としての第一歩を踏み出しました。

屋根のフレームを取り付ける溶接工
壁の左官作業

また、職業訓練では、現地の文化に配慮しつつ、現場の声を受け入れて、職を得ることがより困難な立場にいる女性も対象としました。女性の参加者もトレーニングを受け、塗装職人として技術を習得、家屋の修繕作業を通して経験を積みました。

台所の壁の塗装を行う女性参加者
洗面所の壁の塗装の様子

職業訓練を修了した参加者たちが今後どのように雇用機会を得て学んだ技術を活用していけるかモニタリングを続けるとともに、今回参加者たちを受け入れた現地建設会社にも聞き取りを行い、本事業の効果を図っていくと同時に、本事業から得た学びを今後の事業形成に生かしていきます。

PWJは、緊急人道支援を必要としているモスルの人びととかれらの生活を支える環境の整備をこれからも支えていきます。今後とも、みなさまからの温かなご支援をどうぞよろしくお願いいたします。

※本事業は、国際連合人間居住計画(UNHABITAT)からの助成金やみなさまのご寄付により実施しています。

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口座名義:特定非営利活動法人ピースウィンズ・ジャパン
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特定非営利活動法人ピースウィンズ・ジャパン(PWJ)は2014年12月、広島県より「認定NPO法人」として認可されました。これにより、PWJへのご寄付は、寄付金控除の対象となります。くわしくは寄付金控除(認定NPO)についてをご覧ください。
 
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