国内避難民キャンプへ発電機や扇風機など提供
イラク北部では昼間の気温が50度近くにもなる厳しい夏が続いています。ギルダセン国内避難民キャンプで支援を続けるピースウィンズ・ジャパン(PWJ)はこのほど、この環境の中でテント生活を送る避難民の生活を改善するため、発電機や扇風機、保冷水筒などを提供しました。
(C)Peace Winds Japan
イラク北部ドホークから東に車で1時間ほどの場所にあるギルダセンキャンプでは、国内避難民97家族がテント生活を送っています。テントでの生活は非常に厳しく、避難民は熱中症や下痢などに悩まされています。特に体の弱いお年寄りや小さな子どもたちへの影響が大きく、危険な状態になる子どももおり、緊急の対応が求められていました。また、地面の上で寝るためサソリやヘビに咬まれる被害も増えていました。
PWJは、扇風機や井戸のポンプなどを使えるようにするため、キャンプに発電機を設置することを計画。現地の水道局やIOM(国際移住機関)と話し合いを進めた結果、水道局が発電機の維持管理をすることでまとまったため、計画を実行しました。キャンプ内には1日8時間(昼0時〜4時、夜8時から12時)、電気が供給され、井戸から安定して水をくみあげることも可能になりました。さらに、各世帯に扇風機1台、充電可能な電灯1個、20リットルの保冷水筒1個、ベッド1台を提供し、過酷な夏場を乗り切るための支援を行いました。
17人の家族をもつベイスさんは、「熱を出して苦しんでいる子どもたちをみると、いてもたってもいられなかった」といいます。扇風機や、水を利用したエアクーラーを利用することができるようになり、子どもたちもぐっすり寝れるようになったと喜んでいました。
(C)PWJ/Rika YAMAMOTO
PWJは、これからも国内避難民の支援に取り組んでいきます。