【ミャンマー】「避難する人生なんて想像もしていなかった」
ピースウィンズは、タイの移民学校で学ぶミャンマーの子どもたちの支援を行っています。
2021年2月、ミャンマー国軍によるクーデターが起きた政変以降、タイ国境メーソットの移民学校にはミャンマーから避難してきた子どもたちや、政変の影響で、ミャンマーへ帰ることができなくなった子どもたちが多く在籍しています。
日本人スタッフが、タイ国境メーソットを訪れた時、移民学校で出会った若者の話をご紹介します。
ティン(仮名) 18歳の女子
政変前はミャンマーのヤンゴンで暮らしていました。
学校に行って、友だちがいて、普通の毎日でした。
父が国軍に反対するデモに参加したため、家族で色々な場所に逃げて、最後はカレン州のレイケイコーという村に住みました。
その村では戦闘が激しくなり、母はそこで死にました。
去年の12月に村が空爆されて、川を超えてタイに逃げてきました。
避難する人生なんて想像したこともなかったです。
ミャンマーの支援をしたくても、自分にはお金がありません。
できることは学ぶこと。
きちんと知識を身につけて働いて、将来はミャンマーのために寄付をしたいです。
ミャンマー国内の学校の様子(政変の数年前にミャンマー国内で撮影)
タイとミャンマーを隔てる国境の川。対岸には、タイの国旗が見える
ティンがかつて避難していたレイケイコー村の地図
タイ国境メーソートにある移民学校で学ぶミャンマーの子どもたち(今年6月撮影)
生まれ育った家を失い、お母さんも亡くし、外国で生きるには、語りつくせないほどの苦労があったと思います。
思い返すだけで胸が痛くなりますが、ミャンマーやタイ国境で彼らのような人々と出会うのは、決して難しくありません。大勢の人たちが、紹介しきれないほどの過酷な経験をしています。
それでも、自分のためにではなく、ミャンマーに残る人のために何かしたい、という彼女の思いに触れ、私たち自身も、ミャンマーの人々への支援を続けていく思いがより強くなりました。今後も、できることを持ち寄り、支援を続けていきます。
ミャンマーの人々のためのクラウドファンディングを実施しています
皆様からのご寄付は、タイの国境地域をはじめとするミャンマーの人々のための緊急支援活動に大切に使わせていただきます。ぜひご支援よろしくお願いいたします。