【ミャンマー】2024年度必要額に対して支援額は4%。国際社会からの関心と支援を途切れさせたくありません
2021年2月1日のクーデターから、3年以上が経過しました。ミャンマーの避難民の人々が置かれる状況を、国連が発表した最新のデータからご紹介します。
ピースウィンズによるこれまでのミャンマー支援については、こちらこちらからご覧ください。
ミャンマー国軍による暫定政権となってから、市民による大規模な抗議活動と国軍による武力弾圧、国軍と各地の少数民族武装勢力との戦闘は収束しないばかりか、交戦は激しさを増しています。
2024年5月24日までに4957人が死亡、政治犯として26558人が拘束されています[*1]。ミャンマー国内では実に、国民の3分の1にあたる1860万人が人道支援を必要とし[*2]、クーデター以降の避難者数は250万人にも膨れ上がっています。[*3]。ミャンマー国内が安全ではないことから、国境地域では、戦闘が激しくなるたびに数百人から数千人規模で、タイ側へ越境しています。
国連やNGOが支援活動を行っていますが、2024年度にミャンマーで必要とされる支援金額全体(9.94億ドル、約1561億円)に対して、まだ4%の支援金しか集まっていません[*4]。ミャンマー国軍の監視が厳しいことや、特に国境地域においては戦闘によって道路が閉鎖されることも多く、人々に支援を届けるルート確保が課題となっています。そのため、現地のNGOや地元と密着したミャンマーのCBO(Community Based Organization)など、地元組織を通した支援が重要となっています。
これからも、ミャンマーへの関心と支援が途切れないように願い、厳しい状況ながらも私たちは支援活動を続けてまいります。
[*1]AAAP:Assistance Association for Political Prisoners、5月24日
[*2]UNOCHA: Myanmar Humanitarian Needs and Response Plan 2024 (December 2023)
[*3]UNOCHA: Humanitarian Update No.37 (5 May 2024)
[*4]同上