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私たちの活動

【タイ】母子支援ボランティアによるワークショップ

ピースウィンズ・ジャパンは、タイのカンチャナブリ県サンクラブリ郡にて、母子支援ボランティアを育成する事業を実施しています。サンクラブリ郡では、長年にわたり続いたミャンマーの内戦から逃れて50年ほど前にタイ側へ避難したものの、帰還するには不安であることから長く住む人々がいます。一方で、2021年のクーデターをきっかけにミャンマーからの新たな避難民が非常に増えています。

タイという隣国では言葉も文化も生活も違い、就業にも困難があります。経済的にも厳しい状況の中、母親をはじめとする保護者はタイ語を話すことができずに、集落で孤立しながら子育てをしています。

そこで、本事業では、トレーニングを受けた母子支援ボランティアによるワークショップや相談会を開いています。母親や保護者が、育児や子どもの病気、出生届や入学といった行政手続きの方法などについて相談する機会や、母子ともに安心して生活できる環境作りのために必要な情報を提供しています。

提携団体職員がタイ語で話し、集落の母子支援ボランティアがミャンマーのカレン語に通訳している様子

先日のワークショップは、村人が集まれる場所が限られているため、近くの教会で行われました。狭い教会の中で大人と子どもたち、乳児が100人以上集まり、それはとても賑やかでした。母親や保護者は熱心に提携団体職員の話を聞いており、学ぶ意欲が見て取れました。提携団体の職員は「ミャンマーにいた頃はまともに教育を受ける機会がなく、新しい知識や情報を得ることに喜びを感じ、学ぶ意欲が非常に強いです。」と説明してくれました。また、子育てや家族の在り方、行政の手続きなど母親や保護者にとって役立つ情報を得られるので参加者が増えているとのことでした。

ワークショップに参加する母親や保護者の様子
ワークショップに参加する母親や保護者の様子
お絵描きをしている子どもたちの様子

ワークショップに参加している母親や保護者の方々からは、子どもを学校に通わせるようにした、しつけとして子を叩くことが少なくなったといった声が聞かれました。また、本事業で育成された母子支援ボランティアが提携団体と協力して困っている母子を行政につなげたケースもあり、本事業が目指す母子が安心して生活できる環境に少しずつ近づいてきていることを実感しました。

本事業は、個人・法人の皆さまからのご寄付ならびに「日本NGO連携無償資金協力(外務省)」の助成により実施しています。

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