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私たちの活動

女性の声を受け、下着など配布

「下着や生理用品がなくて困っています」。被災した女性たちが、ピースウィンズ・ジャパン(PWJ)の女性スタッフらにそっと打ち明けました。こうした物資を求める声を受け、PWJは衛生用品パックや女性用の下着の配布を始めています。

配給を前にした下着などの整理作業赤新月社とも協力した市内での配給

写真左:配給を前にした下着などの整理作業
写真右:赤新月社とも協力した市内での配給
(C)Peace Winds Japan

PWJは震災直後、提携しているアメリカのNGO「Mercy Corps」(マーシー・コー)とともにミネラルウォーターや毛布、調理・暖房兼用のヒーターを購入して、テント村に入居する被災者に配布。その後の被災者たちの聞き取り調査(ニーズ調査)を繰り返し、要望に応えて、テント内で床に敷く「ムーケット」などを購入・配布してきました。しかし、衛生用品などを求める声には触れられませんでした。

当初、聞き取り調査にあたるチームは男女混合の編成でした。「そのチーム編成では、女性が必要としていることや悩みは拾えないかもしれない」と考え、Mercy Corpsとも協力。女性チームによる被災者への聞き取り調査をみました。その結果、男性が入って行った調査時には出てこなかった悩みが、いろいろとわかってきました。

小型のピックアップで市内を移動テントを回りながらの物資配布

写真左:小型のピックアップで市内を移動
写真右:テントを回りながらの物資配布
(C)Peace Winds Japan

PWJが現在、支援するバム市郊外サパ地区のテント村で配布を進めているのが、衛生用品パック500セットで、歯ブラシ、ティッシュ、爪切り、ナプキンなどを組み合わせました。また、バム市内に残っている被災者向けには、また女性用下着パックを2000セットしています。震災で一瞬のうちに自宅が崩壊したため、衣服を持ち出せなかった住民が多いのです。下着パックの内容は、ショーツ5枚、ブラジャー2枚、靴下3足です。

テント内での配給は整然と行うことが可能ですが、市内での支援物資の配給には難しさもあります。震災直後はとくに、配給物資を積んだトラックの周りに多くの被災者が詰め掛けて混乱したり、配給があることを知らないために物資が受け取れない人が出てしまったりというケースも少なくありませんでした。

下着などの繊細な支援物資を配るにあたって、PWJは配布方法にもより気を配ることにしました。イラン赤新月社と協力体制を組み、自宅の前などにテントを張って生活している世帯を一つ一つ回りました。震災前から地域に住んで地元に詳しい女性にもボランティアとしてチームに加わってもらいました。受け取りのときには名前などを確認、確実にサインをもらうようにもしました。その結果、市内の配布でも混乱はなく、作業はスムーズに進み、資源の有効活用にもつながりました。

PWJでは今後、イランの女性が一般的に着用する「ルーサリー」と呼ばれるスカーフや、これもやはりニーズが高い男性用下着などの配布も予定しています。

※PWJのイラン支援活動はジャパン・プラットフォームの資金拠出も受けて行われています。

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