【ウクライナ】国内避難民と紛争地域の人々900人に現金を給付します
ウクライナ南東部のザポリッジャ州は、現在も州の8割がロシア軍に占領されています。このため、州内でウクライナ政府が管理している地域では、ロシア占領地区から逃れた人や、武力衝突が続く地域で苦しい暮らしを続ける人など、州人口の約9割に当たる100万人が支援を必要としています。ピースウィンズは、ウクライナのNGO「Right to Protection (R2P)」と連携して、国内避難民や戦闘が闘いが続く地域で暮らす人々を対象に、さまざまな必要のために使える現金を配付する事業を実施しています。
本事業では、子どもが3人以上いる世帯、障害者や高齢者がいる世帯、ひとり親世帯など、困っている度合いの高い人々を優先的に選び、一人につき1ヶ月あたり3,600フリブニャ(約14,400円)を3ヵ月分支給します。使い道を制限しないので、食料や日用品の購入、医薬品の購入や検査費用、賃貸住宅の家賃など、それぞれが自分のニーズにあった優先度の高い物やサービスなどに使うために現金を使用することができます。
現金給付に先立ち、支援対象者にはザポリッジャ市内の指定場所に来てもらい、必要情報や書類の登録作業を行いました。障害者や小さな子どものいる人など、何らかの理由により来場が難しい人に対しては、R2Pの現金給付チームが自宅を訪問して登録作業を行います。ザポリッジャ市では日に何度も空襲警報が鳴り、その間は登録作業を中断せざるを得ませんが、予定していた900人の登録作業は7月末に終わり、銀行送金による現金給付を8月末までに完了する予定です。
ピースウィンズのウクライナ支援事業は、みなさまからのご寄付やジャパンプラットフォームからの助成金により実施しています。ウクライナでは東部と南部を中心に激しい戦闘が続き、大勢の人が支援を必要としています。引き続き、ご支援をよろしくお願いします。