【アフガニスタン地震 緊急支援】発災から1週間後も続く余震、悪路で物資支援にも難題

アフガニスタン東部で8月31日深夜に発生した地震から、1週間以上が経過しました。甚大な被害状況が次第に明らかになり、これまでに2,200人以上が犠牲になったと報じられています。被災地では今も余震が続き、住民の方々は眠れない夜を過ごしています。
ピースウィンズは、現地提携団体と連携して緊急支援を開始しています。被災地の状況や支援活動の最新の動向について、現地で活動する当団体スタッフのアブドゥル・ワハーブに聞きました。
続く余震、帰れぬ人びとが抱える不安

私たち支援チームは発災以降、被害に遭った山岳地域の村の家庭を巡り、被害状況や必要な支援について聞き取りを行ってきました。地震被災者支援の調整を行う委員会が現地当局主導で設立され、私たちは同委員会の割り当てに従って、クナール州の被災地域で調査を行いました。この地域は主要道路から大きく離れており、私たちの活動拠点であるナンガルハール州の州都ジャララバードからは車で3時間半ほどかかります。
被災地ではいまだに余震がたびたび起こり、中には大きい揺れもあります。余震により、さらなる家屋倒壊の恐れがあるため、調査をする側の私たちも大きな恐怖を感じました。
多くの住民は余震への恐れから家には近づかず、外で生活している状況です。人びとは集まって避難しているわけではなかったため、各家庭を訪問して回り、家屋の被災状況に加え、学校や医療施設の被災状況、被災前は何をして収入を得ていたかなど、生活についても確認しました。

被災した人びとの話を聞くと、皆大きな不安を抱えていました。余震の恐怖はもちろんのこと、多く耳にしたのは将来への心配です。被災者の多くは、家に加えて、収入源となるヤギなどの家畜を失っています。生活の基盤や収入源が絶たれたなかで、いかに生活を立て直して家族を養っていくのか、道筋が見えない不安にさらされているのです。今は命をつなぐための緊急支援が優先的に提供されていますが、こうした物資支援がなくなったときに被災者が自らの力で歩き出せるように、生活の再建に目を向けることも重要です。
被災地域への物資搬送、冬への備え…続く難題

調査結果を踏まえ、現地当局、国連機関、他支援団体と調整の上、配付家庭を選定し、食糧のほか、日用品、調理道具や防寒用の毛布、石鹸やタオルなどの衛生用品を配付する予定です。これらの配付物資を急ぎ調達し、来週には配付を始めたいと考えています。
支援予定地域や近隣の村への道はトラックなどの大型車両の通行が極めて難しいため、大量の物資を運ぶのが困難です。しかも山岳地帯で、たくさんの物資を保管しておけるような場所もありません。このため、村からは離れた平坦な場所に物資配付の拠点を作り、住民たちに自ら取りに来てもらう手段を取る必要があります。

今後の避難生活では寒さが問題になります。現時点では日中は気温があがり、雨も降らず、肌寒くなる夜も毛布があればテント内で暖かさを保つことができますが、この地域は冬には雪が積もります。あと1ヶ月もすれば気候の変化が予想されるため、防寒対策が必須になります。

支援が必要な人びとへいち早く支援を届けられるよう、準備を進めて参ります。皆さまの温かいご支援を引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。
▶アフガニスタン地震の支援活動に寄付する
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