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私たちの活動

干ばつ支援で羊のための給水タンクも支給

イラクでは、空気が乾燥しているためか夏場の気温はぐんぐん上がり、日中は45度を越えることもたびたびあります。さらに断食月(ラマダン、今年は9月)には、日中、飲食ができないため、イラクの村人の生活はとても大変です。ピースウィンズ・ジャパン(PWJ)は干ばつに対する緊急支援として、2008年6月から井戸の掘削や給水施設の建設などを行っています。現地では、放牧によって生計を立てている人も多いため、家畜のための対策にも取り組んでいます。

今回の干ばつ支援でPWJは、地元のニーズに合わせて、さまざまな事業を行いました。たとえば、地面を掘って湧き出た水をそのまま使っていたような小さな集落では、水がかれてしまった場所で、掘り直しを進めました。ブルドーザーなどを使って数メートル掘り下げるだけで、地面から再び水が湧いてきます。その水は決してきれいではないので、村人たちは布で濾過(ろ過)したり沸騰させたりして使っています。

掘り下げた地面から水をくむ人びと

掘り下げた地面から水をくむ人びと
(C)Peace Winds Japan

また、もう少し大きな村がいくつか集まった地区では、深井戸を掘削して給水ポンプと揚水タンクを設置し、いくつかの村にまたがる給水ネットワークを設置しています。村のはずれに機械で掘る井戸は、ときには180メートルの深さにもなります。地元の水管理局の監督も受けて水質をチェックし、安全な水が行き渡るようにしています。

地下深くから水をくみ上げる揚水タンク給水ポンプ

地下深くから水をくみ上げる給水ポンプ(左)と揚水タンク
(C)Peace Winds Japan

さらに、地下水が少ない村に対しては、給水タンクの配給も行いました。干ばつが続く間は、水管理局が給水車を使って定期的に水を配り、村人たちは給水タンクに貯めた水を使います。

配布した給水タンクと村人

配布した給水タンクと村人
(C)Peace Winds Japan

イラクの地方では、放牧によって生計を立てている人びとも多くいます。たくさんの羊たちも、今回の干ばつの被害を受けています。羊たちの飲む水が足りずに、羊を手放す農家もでているからです。PWJの干ばつ支援では、この羊たちのための給水タンクも配給しました。村を訪問したとき、たまたま羊たちが水を飲みにきている場面に遭遇しました。100頭以上いる羊がどっとやってきて、水を飲んでいきます。

水場に集まる羊の群れ

水場に集まる羊の群れ
(C)Peace Winds Japan

おいしそうに水を飲む羊

おいしそうに水を飲む羊
(C)Peace Winds Japan

イラクの夏は終わり、これから急に寒くなります。12月には雪がふる本格的な冬がやってきます。私たちの干ばつに対する緊急支援もこの冬まで続きます。
※PWJのイラク干ばつ緊急支援事業は、ジャパン・プラットフォーム(JPF)の協力も得て、進めています。

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