【タイ】「母子支援ボランティア」育成プロジェクト、2年目を開始しました!
ピースウィンズは、タイ西部のカンチャナブリ県サンクラブリ郡にて、ミャンマーから避難してきた母子を支える「母子支援ボランティア」育成プロジェクトの2年目をスタートしました。
この地域はミャンマーとの国境に位置し、紛争を逃れてきた多くの避難民が暮らしています。避難民の方々は、農村部の集落などで厳しい生活環境の中で日々を送っています。
サンクラブリ郡、活動地の風景から
観光名所として知られる「モンブリッジ」は、世界で二番目に長い木造橋とも言われており、美しい風景が広がります。
私たちが活動する村の一つもこのサンクラブリ郡にあります。村には、日々の生活と子育てに課題を抱える家族が多く暮らしています。

母子の心に寄り添う学びの場
このプロジェクトでは、母子支援ボランティアの育成に加え、母親(保護者)向けのワークショップも実施しています。内容は、以下のように幅広いテーマに及びます。
・子どもの権利や児童虐待について
・叩かずに育てる子育て方法
・育児の悩みとの向き合い方
・避妊やコミュニティの安全
・困難な状況にある母子への支援の方法 など
ワークショップは、参加者が知識を得るだけでなく、同じ悩みを抱える仲間と語り合い、支え合える場となっています。

子どもたちにも、大切な学びを
保護者がワークショップに集中できるよう、一緒に連れてこられた子どもたちには別の場所で簡単なワークショップを実施します。「子どもの権利」や「自分を大切にすること」などを、遊びを交えながら楽しく学べるよう工夫しています。

生計と学びを両立できる工夫も
参加者がワークショップに参加することで生計活動が妨げられないよう、生活支援物資の一部として、卵や魚の缶詰などの配布も行っています。こうした支援は、日々の暮らしに追われる避難民の方々にとって大きな助けになっています。

今回、ワークショップに参加したご家庭を訪問し、普段の食事を見せていただきました。


知識が力になる——避難民に寄り添う取り組み
ミャンマーから避難してきた人々は、言語や制度の壁に直面しながらも懸命に生活を続けています。
そんな中、妊娠や出産、子育ての悩みを安心して相談できる「地域のボランティア」の存在は、大きな心の支えとなります。
ピースウィンズは、母子支援ボランティアの育成を通じて、避難民の方々の“安心の拠り所”が少しずつ広がっていくことを目指しています。
本事業は、個人・法人の皆さまからのご寄付ならびに「日本NGO連携無償資金協力(外務省)」の助成により実施しています。