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【ウクライナ】ズヴィアヘル市で「ファミリーハブ」活動を開始しました

ピースウィンズは地元NGOであるエレオス・ウクライナと連携して、ジトーミル州ズヴィアヘル市(首都キーウから西に約50 キロ)で「ファミリーハブ」活動を開始しました。この活動では、戦争の影響を受けた女性や子ども、近隣で暮らす国内避難民や地元住民に対して無料で法的、社会的、心理的支援を提供しています。現在は仮拠点にて支援活動を実施していますが、並行して新たな「ファミリーハブ」を整備中で、秋にはそちらで本格的な活動を始める予定です。
 

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地元の人たちが安心して利用できる「ファミリーハブ」

 
ロシアによる軍事侵攻から3年半近く経ち、長引く戦争によってさまざまな困難を抱える人が増えています。厳しい問題にひとりで悩まずに済むように、ファミリーハブでは法律や心理学の専門家が必要に応じた助言やサポートをします。子どもの教育機会に関する情報や求人情報を提供することもあります。
 
法律相談では、年金や不動産問題の対処、あるいは公的支援を受けるのに必要な書類づくりなどを手伝ったり、家庭内暴力が起きた場合の対応などについて助言を行ったりします。
 

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住民の個別相談にのる専門家=右

 
難民支援機関への登録の仕方がわからなかった77歳の国内避難民の女性は、ファミリーハブでスタッフに申請書の作成方法を教えてもらい、書類を提出することができました。
 
心理的支援では、戦争の影響で心に深い傷を負った人が回復に向かうことができるように、個別相談や同じような経験をした人たちがお互いに支え合うグループ活動への参加を勧めています。グループ活動には、兵士の妻や母を対象としたアートセラピーのワークショップなどがあります。こうした活動を通して、参加者は不安や喪失感への対処の仕方を学んでいきます。
 

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アートセラピーでは絵を描くなど自分自身を表現することで抑圧された感情を解放して、自分を大切にすることを学びます

 
ある49歳の女性は臨床心理士への個別相談で思いを語るうちに、少しずつ明るい表情を取り戻しています。彼女は、1年以上前に軍に入隊した夫の両親と同居しながら息子を育てていますが、自分ひとりがすべてを背負わされているように感じ、夜中に目を覚ましたり、何に対しても喜びを感じることができなくなってしまいました。それでも、戦時下で誰もが頑張らなければいけないなか、自分の悩みを口にすることに罪悪感を覚えて、内に溜め込んでいました。そんな時にファミリーハブ活動に出会ったといいます。
 
また、子どもや17歳から21歳の若者に対しては、児童や青少年の心理に精通した専門家が、それぞれの心理状態を把握した上で、保護者と連携しながら、感情のコントロールや適切な自己評価の仕方、あるいはいじめへの対処法など必要に応じてアドバイスします。
 

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ストレスへの対処法などを学ぶ若者

 
大人も子どもも戦争の中で苦しい思いを抱えて生活するなか、ファミリーハブが誰にとっても安心して過ごすことのできる、思いやりと希望に満ちた場所になるよう、スタッフ一同心を込めて日々の活動に取り組みます。
 

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ひとりひとりに寄り添ったサポートをする経験豊富な専門家たち

 
*この事業は、外務省のNGO連携無償資金協力や皆様からのご支援で実施しています。

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