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【東北支援】食と自然体験の交流拠点 気仙沼市唐桑で着工

2011年3月11日の東日本大震災で大きな被害を受けた東北地方の沿岸部には「森と里と海」のつながりがありました。復興と地域再生をめざし、森里海のつながりから生まれた産品を味わったり、収穫を体験したりするための交流拠点の建設が、宮城県気仙沼市唐桑地区で始まりました。2015年春にも本格的な運用が開始される予定です。ピースウィンズ・ジャパン(PWJ)は、この取り組みを支援しています。

唐桑
交流拠点そばのカフェで提供予定の燻製牡蠣入りパスタのイメージ

交流拠点の建設を進めているのは、牡蠣の燻製や地元の浜で手拾いされたクルミを使った「森のクッティー」などを販売しているピースネイチャーラボ(PNL、同市唐桑町西舞根)。交流拠点はPNLの本部近くに建設し、そのそばでは、移動販売車(キャンピングトレーラー)を使ったカフェを営業。牡蠣入りのパスタやシーフードカレー、地元の浜で手拾いされたクルミなどを使った「森のクッティー」などを販売します。これらのメニューは交流拠点内に持ち込んで食べることができるほか、屋外で海や森を見ながら味わうこともできます。
 唐桑唐桑
写真左:PNLの主力商品でもある地元の牡蠣の燻製、写真右:地元の浜で手拾いされたクルミなどを使った「森のクッティー」
唐桑地区は、以前から人口が減り、地域再生が求められている中で震災に見舞われ、大きな被害を受けました。PWJは震災からの復興にあたって、地域コミュニティの再生を重視しており、地域の自然の恵みと人とのつながりを生かしたPNLの取り組みが地域コミュニティの再生にもつながると考え、この取り組みを支援しています。交流拠点は、平屋建て、のべ60平方メートル。2014年12月1日に着工し、翌年4月までの完成と運用開始を目指しています。
        

唐桑
気仙沼市唐桑地区で着工された交流拠点の完成イメージ(右側の青い部分が移動販売車によるカフェ)

計画のもう一つのコンセプトが、自然体験。近くで養殖されている牡蠣を収穫してカフェで調理して提供することや、釣った魚をすぐに焼いて食べてもらうこと、夏場のバーベキューなどが計画されています。将来的にはさらに、牡蠣の幼生をホタテ貝などに付着する「種付け」の作業を実施してもらい、半年以上たった後に収獲して食べてもらうような体験も計画されています。また、カフェや体験プログラムが軌道に乗ることで、地域に雇用をつくりだすことも目指しています。
この取り組みは当初、2014年中に動き出す予定でしたが、被災地での建設費の高騰による建設内容の変更や業者のスケジュール確保などに時間がかかり、スケジュールを見直しました。また、当初は全面的にキャンピングトレーラーを活用する計画でしたが、より長期間の使用に耐えるような仕様に変更したことも、スケジュール延期の要因となりました。
PNLの畠山信代表理事は「自然と人の生活の間に立ち、自然とともにある生活を目指しながら、地域の再生も図っていきたい。カフェは地域でとれるものにこだわっていきたい」と話しています。
※この取り組みは、JTIFoundationからの助成や、皆さまからのご寄付により実施しています。
▼関連リンク
地元の産品、販売・レストラン・体験で地域再生を支援(2013.12.2)
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ピースネイチャーラボ ホームページ

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