国立高等専門学校の修復工事がすべて完成
ピースウィンズ・ジャパン(PWJ)は2007年から、リベリア北西部ロファ州のヴォインジャマで国立高等専門学校の修復を続けてきました。第1工期で完成させた普通科の再建に続き、2008年9月からは第2工期として職業科の再建事業を進めてきましたが、この工事が2009年7月末にすべて完了しました。新学期を前に学校関係者の間では「新しい校舎ができて、入学希望者が増えることは必至」と期待が高まっています。
第2工期では、講義室とトイレ、家政コース実習室、農業コース実習室、木工コース実習室を修復しました。校舎の修復に合わせて、各コースの実習用の教材、黒板、生徒用のひじ掛け椅子を提供しました。
農業コース実習室は、大きな木の一枚ドアから畑や家畜小屋に出て行くことができます。農業コースのためには、そのほか、シャベル、斧、鍬などの農具、キャッサバ、ナス、トウガラシ、米などの種子、養豚用の子豚8頭などを送りました。
木工コース実習室は、広さがあるうえに天井が高く、内部には柱がないという構造です。この屋根建設には大変な困難がありましたが、「屋根は過去の建物と同じようにしてほしい」という教育省と学校側の要請を受けて、PWJエンジニアであるサリムが知恵をしぼりました。木工コースには、電動のこぎり、かんな、のこぎり、バール、ペンチなどの大工道具と、板や釘などを送りました。
家政コースには服飾専攻と製パン専攻の2つの専攻が開講される予定で、服飾専攻には裁断机、ミシン、アイロン、針、糸、布、製パン専攻には冷凍庫、オーブン、メジャーカップ、ボール、食器などの調理器具を提供しました。
8月25日までが入学受付期間で、新学年は9月から始まります。校長はじめ学校側は「新しい校舎や教材があることが知られているので、職業科3コースへの入学希望者が増えることは必至です。戦争前は、ロファ州だけでなく遠くの州からも多くの学生がこの学校に来ていました。PWJと日本の皆さんのお陰で職業科の実習クラスが開講できることになり、戦争前のようにますます生徒も増えてリベリアの発展のために努力することができます」と意欲を新たにしていました。
※この事業は、日本政府からの日本NGO連携無償資金協力を受けて実施しました。