【モザンビーク】安全な水の確保に向けて~サイクロン被災支援~
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2019年3月、地球温暖化の影響も受けて巨大化したサイクロン・イダイに直撃されたモザンビーク共和国。中でも最も被害が大きかったソファラ州の州都ベイラに拠点を置き、PWJは現在も緊急・復興支援活動を継続しています。
ソファラ州では災害によって住居を失った住民に対して、その移住先としてモザンビーク政府が22ヶ所の地域を「再定住地域」と指定し、4万7000人以上の人々が移住を余儀なくされました。しかし、安心して生活できる環境とは未だ言えず、約25%の人々は安全な水さえ確保できていません。例えば蓋がされていない井戸を利用していた地域ではサイクロンによって井戸に泥水が混入してしまったために、居住地から徒歩で30分かけて川水を汲みに行っているといった状況が報告されています。
そこで被災約半年後の8月からPWJは、生活に欠かせない飲料水確保の持続的なニーズに応えるために給水場の設置活動を開始しました。
具体的には、井戸を掘削して、手押しポンプを設置する小規模な給水場(給水量:約3,000リットル/日)の設置、井戸に水中ポンプを設置して、太陽光発電によってポンプを稼働させ、高架式タンクに井戸水を送り(給水量:16,000リットル以上/日)、後は重力によって数百メートル離れた給水場まで届ける給水システムの構築などです。
モザンビークでは、設置の容易さと機材が安価であることから手押しポンプ式の給水場を多く目にしますが、特に再定住地域のように直径1~2kmの範囲に800人を超える人口を有する地域ではこの給水システムが適しています。
それぞれの地域に合わせ、12箇所の給水場を設置し、合計で約1,367世帯(約6,835人)へ毎日安全な水を届けています。
また、地域住民で結成される委員会を組織して、給水場の維持管理を行うだけでなく、利用者である周辺住民に給水容器の洗浄や自宅での手洗いといった衛生活動を実施し、食あたりからコレラなどの感染症を予防する活動も行っています。水管理委員会が中心となって地域住民に対する集会を開き、衛生活動に関する寸劇を披露して住民の衛生行動への理解促進も行われました。
現在、新型コロナウイルス感染症がモザンビーク国内に感染拡大していることから、集会活動は中断せざるを得なくなりましたが、既に設置した給水設備が住民たちの感染予防に役立つよう、現地スタッフから水管理委員会への適切な維持管理の指導助言を継続して行っています。
今後も居住地域への給水場の設置、ならびに水管理委員会の設立とその活動支援、さらには地域住民の健康生活と医療を支える地域病院でも給水設備の改善支援を行うことで、多くのサイクロン被災者が安心した生活を取り戻せるよう貢献していきます。
モザンビーク事業現地駐在員 大塚教二巳
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