【パキスタン】南部水害被災者緊急支援が拡大されました!~シンド州ダドゥ郡の被災者に野菜栽培促進活動による緊急食料安全保障支援の開始~
洪水最新情報
パキスタン政府が国家非常事態宣言を出してから半年以上が経過しました。国連衛星センター(UNOSAT)の画像によると、パキスタンで中部や南部を中心に広範囲に発生した洪水により、依然として推定で180万人が安全でない滞留した水の近くに住んでいます。また、国際労働機関(ILO)によると、洪水被害にあった郡では、約430万人(洪水前の労働力の20%に相当)の労働者が失業などの影響を受けています。最も大きな影響を受けたのは農業部門で、43%(190万人)が被災しています。農村部では、食料インフレ率が45%に達し、多くの人びとが自分と家族のための十分な食料を購入できなくなっており、食料安全保障の状況は悪化しています(UNOCHA・モンスーン洪水の状況報告3月9日付)
Pakistan: 2022 Monsoon Floods – Situation Report No. 15 (As of 9 March 2023) – Pakistan | ReliefWeb
未だに水没する地域(シンド州ダドゥ郡の村)
特に、シンド州の被害は、洪水被災者数が1,230万人、被災面積も約377万エーカーであり、農作物や果樹園の被害が大きいです。中でも、ダドゥ郡は洪水被災者人口が約95万人に達し、被災面積も97,330エーカーもの農地が被害を受けました。回復した農地は規模が小さく、洪水被害に対応可能な野菜栽培に関する知識や技術も普及していません。また、種子や農具などが洪水で流されて、農業に必要な物資を買う余裕もなく、野菜栽培が再開できない状況にあります。
緊急人道支援
ピースウィンズは、ジャパン・プラットフォームの助成プログラムの拡大を受け、最も被害の大きいシンド州の中でも、特に支援が行き届いていない郡で、合計1,400世帯に、提携団体を通して、種子・野菜栽培道具キットを配付しています。
配付場所・日時を知らせる引換券を裨益者が受け取っている様子
また、被災した農家による野菜栽培の再開を目指し、洪水被害に対応可能な農業知識や技術の普及を通した野菜栽培促進活動を行います。被災した農家が、夏季の種の植え付けを行い、少しずつ芽が出始めており、5月から7月の間に収穫が可能になります。
配付した種から芽が出始めた様子
現地では洪水前は泥と石と合板でできた比較的しっかりした家屋に暮らしていましたが、3月中旬の事前調査では、即席で村人がヤシの木の葉で作った家に住む被災者も見受けられました。食事も洪水前は1日3食とっていましたが、今は最低限の食事しか取れていません。ピースウィンズは、こうした支援を必要とするパキスタンの人々への必要な支援を届けてまいります。皆さまの引き続きのご支援をどうぞよろしくお願いいたします。
■ご寄付について
========================
■クレジットカードでの受付
パキスタン洪水被災者支援
■郵便局でのお振込
口座番号:00160-3-179641
口座名義:特定非営利活動法人ピースウィンズ・ジャパン
通信欄 :「パキスタン寄付」と明記してください。
■銀行でのお振込
三井住友銀行 青山支店
口座番号:普通 1671932
口座名義: 特定非営利活動法人 ピース ウィンズ・ジャパン広報口
※銀行振込はお振込み人様を特定できません。お振込み後に、HP問合せフォームよりご連絡ください。
■遺贈・相続財産からのご寄付も承ります
資料請求・お問合せはこちらから:
https://krs.bz/pwjpr/m/legacygiving?e_1744=1&e_1743=1
特定非営利活動法人ピースウィンズ・ジャパン(PWJ)は広島県により認定された「認定NPO法人」です。
ピースウィンズ・ジャパンへの寄附は、寄附金控除の対象となります。
https://global.peace-winds.org/support/deduction
ピースウィンズ・ジャパン寄附金等取扱規程(2021年3月19日適用開始)
https://global.peace-winds.org/support/pdf/A13kihukin_20210319.pdf