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私たちの活動

【スリランカ】 PWの活動がトリンコマリーですごいことになっている! 地元農家に評判の活動をご紹介!

世界有数の観光大国であるスリランカ。最近ではスリランカカレーの人気の高まりによって、私達日本人にとって身近な国になりつつあります。
今では平和な印象のあるスリランカですが、1983年から2009年まで26年続いた内戦からの復興の途上にある人々が現在でも少なくありません。彼らの生活はコロナウィルスによるパンデミックや世界情勢の変化を発端とした経済破綻によって、さらに苦しくなりました。
 
私たちピースウィンズは、特に内戦の影響から経済復興が遅れていた地域の一つでもあるスリランカ東部のトリンコマリー県において、2023年8月からJICA草の根技術協力事業の支援のもと、地元資源を生かした循環型農業支援によって小規模農業の生計向上支援活動を行っています。この事業は1年目の支援地域8村落で評判となり、現在は2年目に入って新しく対象とした8村落の農家に有機堆肥の作り方や家計簿のつけ方の講習を行っています。
 

スリランカ有数のトリンコマリーのビーチ。
シーズンには美しい海を求めて国外からも観光客がやって来ます。

 
2025年3月には有機堆肥のレシピ作りに協力してくれた広島県の有機農業専門家がトリンコマリー県を実際に訪問し、現地スタッフや農家にアドバイスを行いました。その様子とともに、現地の様子や参加者の声をお届けします!
 

有機農業専門家との記念撮影。現地スタッフも嬉しそうです。

 
初日に有機農業専門家と訪れたのは、地元の小規模農家を集めた有機堆肥作り講習の会場です。参加していた農家は、小規模に農業を行っているとはいえ日本の一般的な家庭菜園と比較しても広い土地で栽培を行っています。そのため一度に必要とする有機堆肥の量は多く、講習でも同じ量を用意するため、材料をかき混ぜる作業はとても大変です。見るからに大変な力仕事にもかかわらず、女性も積極的に参加をしており、関心の高さがうかがえました。
 

参加者の自宅の庭。色々な野菜や果物が栽培するのに十分な広さです。

 

講習の前にみんなで堆肥の材料を準備します。
材料は全て身近にあるもの、または安価で簡単に手に入るものです。

 

作業に積極的に参加する女性たち。中には子どもを連れての参加も。

 
経済破綻が起きる前は、政府が無償で配布したり、低価格で手に入った化学肥料を使用していた農家も、化学肥料の価格が高騰してからは有機農業に関心を持つようになりました。関心がありながらも方法が分からずに実践ができていなかったところ、ピースウィンズの活動を聞きつけ、循環型農法の講習への参加を決めたとアヌワラティーさん(61歳)は話してくれました。
 

アヌワラティーさん(右)、夫のティラカラテュナさん(左)、孫娘さん(中)

 
「私たちは化学肥料や農薬を減らす方法をずっと考えていました。体に良くないのを知っていたし、手に入れるのにとてもお金がかかるからです。ピースウィンズの講習に参加して、これまで知らなかった循環型農法の知識を学ぶのはとても役に立ち、楽しいんです。ピースウィンズが教えてくれた有機堆肥の効果は実感しており、自分でも作り始めました。自分で身近にある材料で堆肥を作れるので、支出を減らすことができて嬉しいです。」
 
ピースウィンズが推奨する有機堆肥作りを多くの農家が実践をしてくれており、現地スタッフ一同も喜びを感じています。今回の有機農業専門家の訪問は、農家が自作している有機堆肥について改良点などのアドバイスをもらい、理解をより深める良い機会となりました。
 

専門家から有機堆肥の適切な水分量について、手で触りながら感触をつかみ、アドバイスを受ける現地ピースウィンズスタッフ

 
全体での講習の後は、事業に参加している農家を訪問して個別の相談に乗ります。トマトが上手に実らず困っていた女性は、現地スタッフから余分な小枝の剪定について真剣に話を聞いていました。挿し木について説明すると、「そんなこと知らなかった!」と新しい知識にとてもわくわくしている様子でした。
 

実践した挿し木を嬉しそうに見せてくれた女性。良く根が張っていました。

 

トマトの挿し木に興味津々の女性。うまく行きますように!

 
活動地を実際に訪問して感じたのは、農家の人々の関心や積極性の高さです。トリンコマリー県には内戦や津波被害の後、各国から物資配付や井戸建設の支援が入った地域も多く、何か物資がもらえることを期待してピースウィンズの講習にやって来る人も多くいます。そういった人は、何ももらえないことがわかると次の講習から来なくなりますが、各会場でいつも20人ほどいる参加者は真剣に話を聞き、積極的に習ったことを実践して成果を上げてくれています。現地ピースウィンズスタッフは、物資ではなく知識を深める手伝いをすることによって参加者自身の成長を促し、持続可能で自立的な支援を行っていることをとても誇りを感じていると話していました。
 
人にも地球にも優しい循環型農法の実践を支援し、地域と良好な関係を築きながら実施されているこの事業。最近では農業局のマネージャークラスの職員までも総動員して1年目に講習を受けた農家を訪問し、フォローアップをしてくれています。地域全体を巻き込んで良い循環を作り、さらにみんなでハッピーになれるようにピースウィンズスタッフも事業に邁進して参ります!
 

講習を行うピースウィンズの現地スタッフ。
農業の知識で農家をサポートしています

 
この事業はJICA草の根技術協力事業の支援のもと実施しています。さらに人々のニーズに応えられるように、皆様からの温かいご支援をお待ちしております。詳細はスリランカ事業のインスタグラムからご確認いただけます。
ぜひご覧ください!→ https://www.instagram.com/pwj_srilanka/

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