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私たちの活動

【シリア】シリアの政変を受けて

12月8日、シリアで反政府勢力が首都ダマスカスを制圧したと報じられました。その後、アサド大統領一家がロシアに亡命したことが明らかになり、長く続いたアサド政権が崩壊しました。2011年3月、日本で東日本大震災が起こったのと同じときにシリア危機は始まりました。イギリスのNGOである「シリア人権監視団」によると、2011年以降の死者は60万人を超え、シリアの国内外に避難した人の数は、人口の約半数にあたる約1200万人に上ります。この間、NGOは「Stop Killing(殺戮を止めて)」、「シリアに和平を」などと訴えつつ、人道支援を続けてきました。当初の予測より、危機がずっとこんなに長く続いていくとは思っていませんでしたが、いつしか「終わりが見えない」とつい思ってしまうような状況にもなっていましたので、個人的にはにわかには信じられない変化でした。

シリア・グータにある八百屋(2018年撮影)

ピースウィンズの活動地や過去に提携したシリアの団体からは、当初、この急激な変化に戸惑い、混乱している様子が「いくつかの場所州では軍事衝突が続いている」という話も含めて伝えられました。しかし、徐々に落ち着いてきたようで、NGOと新しく行政にあたるだろう人たちとの会合が開かれるなど、着々と新体制への動きがあるとの報告も受けています。
長いシリアの友人たちは、一様にこの変化を歓迎しています。
国外に逃れ難民となったシリア人の帰国も広くみられるようになるかもしれません。

今のところ大きな混乱はないようですが、イスラエル軍は直ちにシリア国内の軍事拠点を空爆し、イスラエルとの国境のクネイトラ県に軍を配置しました。

シリア・ダマスカスの街なかにいた猫(2018年撮影)

新しい体制になるシリアが力による支配ではなく、本当に長い間苦しめられてきたシリアの人々が安心して、生きたいように生きられる社会になることを切に願います。多くの場所が過去13年にわたって激しく破壊されてしまったので、復興にはしばらくの時間がかかりますが、私たちは、引き続きシリアの人々の必要に応えて活動してまいります。

ピースウィンズ・ジャパン 中東マネージャー 内海旬子

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