【ウガンダ】北部の難民居住区小学校女子更衣室建設と月経衛生管理支援
ウガンダ北部ビディビディ難民居住区にあるヤンガニ小学校は、2017年の開校以来、4000人近くの南スーダン難民の生徒と、約900人のウガンダ人の生徒が在籍しています。ピースウィンズ・ジャパン(以下PWJ)は2017年から2019年にかけてこの小学校で女子更衣室建設や衛生普及活動、月経衛生管理活動の支援を実施してまいりました。
PWJスタッフは同校を訪問し、主幹女性教諭のローズ先生にお話を伺いました。
◆以前の学校の状況はどのような様子でしたか?
「PWJの活動が始まる以前、女子生徒たちは月経衛生管理に関して多くの問題を抱えていました。月経時に服を替えたり生理用品を交換したり洗うために必要な施設がなかったからです。月経期になると、多くの女子生徒はこうした不快感から集中力や積極性を失い、出席率もとても下がりました。加えて、学校側も月経管理支援に重要な緊急衛生セットや替えの下着、石鹸やバケツなどを備えていませんでした。約2000人の女子生徒が直面していた問題です。」
◆現状はどのように改善されましたか?
「建設された更衣室と併設されたオフィスはとても多くの生徒の支えとなっています。そこで、女子生徒たちは私に気さくに話しかけるため、さまざまな相談に乗ることができるようになりました。生徒は友人の結婚や退学問題について話をしてくれます。学校内の交際の話も教えてくれるため、私は子どもたちにアドバイスをしたり、妊娠に関する相談に乗ったりもします。彼女たちは、以前は自分の経血を洗うことを怖がっていましたが、現在は更衣室で自ら洗うことができるようになりました。」
◆女子生徒たちは通学中の月経管理をどこで行っていますか?
「女子生徒たちは更衣室を使っています。月経期間中、彼女たちは生理用ナプキンを持参し更衣室に置いておきます。そして交換し、再利用可能なものは洗って家に持ち帰ります。更衣室利用生徒数は、平均して月に約80人、1日約4人です。また、当校には、更衣室の掃除を担当し、女子生徒の月経衛生管理をサポートする衛生クラブがあります。
オフィスが併設されている更衣室には、私がほぼ常駐しており、私が校内にいながら不在の時には窓の開閉状況が合図となり、生徒は私を探しに来ます。
更衣室の窓が閉まっているときは私が不在であることを女子生徒たちは知っていて、女性である校長先生を探します。」
◆現在の課題は何ですか?
「月経に関する課題はまだ存在します。月経痛を訴える生徒をヘルスセンターに連れていきましたが、同生徒は学校に戻ってきませんでした。また、経血で制服が汚れた際にも、替えがないため、制服を洗った後、乾くまで教室に戻ることができません。以前は月経対応のために帰宅し、水浴びをする生徒もいましたが、現在は学校の指導の影響もあり、皆学校で水浴びをするようになりました。しかし、同時に多くの女子生徒が更衣室を利用すると、シャワー室が足りない事もあります。他にも、更衣室のドアを巣食うシロアリを駆除する必要があったり、更衣室裏の雨水貯水タンクの大きさが十分でなく、給水量が足りない等の課題があります。」
PWJチームは今回の話を受け、近隣のヘルスセンターとの連携を強化することや使い捨ての使用済みナプキンの処理に関してクラスごとに当番制を導入するなどの助言を行いました。女子生徒が月経時に安心して学校に来ることができる環境づくりにはまだ課題がたくさんありますが、PWJは今後も支援活動を続けてまいります。引き続き応援をよろしくお願いいたします。
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