400以上の家族に雨風しのぐテント
パキスタン地震被災者の支援を続けているピースウィンズ・ジャパン(PWJ)は、パキスタン北部バラコットで、住民の要望の極めて強いテントなどの緊急支援物資の配給を続けています。支援開始以来の総配布数は、テントが448張、キッチンセット(調理・食器セット=皿・カップ・スプーン・フォークなど)が492セット。地域では最大規模の支援活動となっています。
PWJは、地震発生翌日の10月9日、日本とアフガニスタンから国際スタッフ5人をパキスタン入りさせて支援活動を開始。すぐにテントやキッチンセットの調達・輸送にも着手しました。15日には、他団体も含め、バラコット地域内の被災者全体を対象とした初の大規模な支援物資の配布活動として、テントとキッチンセットの配布を始めました。
写真左:テントの配給に並ぶ被災者
写真右:テントを受け取って帰る
(C)Peace Winds Japan
バラコットでは、全壊を免れた家もひびが入るなどしており、使用に耐える状況の家は、ないといえる状態。住民たちは、がれきやトタンなどを使って、雨や風をしのいでおり、PWJスタッフが「ほしいものは何か」をたずねると、「テント」「テント」との声が返ってくるほど、テントの確保が課題となっています。
こうした中、PWJは、15日に33張のテントを配ったのに続き、16日に90張、18日に221張、20日に104張のテントを配布。いずれも、冬用に生地を重ねた二重構造のテント(ダブルフライヤー)です。キッチンセットについても、15日に80セット、16日に150セット、18日に100セット、20日に162セットを配布しました。
写真左:テントをロバに 乗せて帰る
写真右:現地に張られたテント
(C)Peace Winds Japan
PWJではこれまでに、テント500張をパキスタン南部のカラチで、500張を東部のラホールで調達。困難な状況のなか、カラチからイスラマバードへ空輸した後にトラックでバラコットへ、カラチからラホールへ空輸した後にトラックでバラコットへ、カラチからトラックで3〜4日をかけてイスラマバード経由でバラコットへ、などといくつものルートや輸送手段を組み合わせて輸送し、北部地域の被災者へ提供しています。また、カラチで調達したキッチンセット1000セットについても、同様の手段で被災地へ運び入れています。
PWJでは、今回の地震救援活動のため、緊急募金を受け付けています。みなさまのご理解、ご協力をお願いいたします。(左欄参照)
【パキスタンで活動中の国際スタッフ】
平井礼子(ひらい・れいこ)
PWJ海外事業部(アフガニスタン駐在) 埼玉県出身(29歳)
河村護 (かわむら・まもる)
PWJ海外事業部(アフガニスタン駐在) 東京都出身(29歳)
松田憲 (まつだ・けん)
PWJ海外事業部(ロジスティクス担当)山梨県出身(27歳)
澄湖バラン(すみこ・ばらん)
PWJ海外事業部(エンジニア) イラク出身(日本国籍、37歳)
PWJのパキスタン地震被災者支援活動は、一般のみなさまからの募金、PWJ会員のみなさまのご支援のほか、ジャパン・プラットフォームの協力も得て実施しています。