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私たちの活動

発災から4ヶ月が過ぎた今、現場では何が必要とされているのか

2025年1月7日にチベットのシガツェ市ティンリ県で発生したマグニチュード6.8の地震により、ティンリ県や周辺のラツェ県に大きな被害をもたらしました。
 
ピースウィンズは発災直後から情報収集を開始し、現地の提携団体を通じて救援活動を実施したほか、テントや毛布、防寒コート、暖房器具などの生活用品を被災者に対し支援しました。
 
ー発災から4ヶ月が過ぎた今、現場では何が必要とされているのかー
 
チベットの被災地の平均標高は海抜4,000メートル以上にもなる高所です。被災者は、今回の地震を受けたストレスも付加して、より高山病にかかりやすい状態になっています。高山病予防には十分な水分補給が必須であり、十分な水分が取れていない場合い健康に悪影響を及ぼす可能性があります。
 
今回の地震により、被災地の学校から「生徒たちの安全な水のアクセスがなくなってしまいました。既存の井戸水は非常な硬水なのでそのまま飲むことができません。浄水器があればこの深刻な飲み水のひっ迫した環境が改善できます。」といった要望を受け、ピースウィンズはさらなる支援として、被災地の学校の水環境の改善を目的に浄水器の支援を決定しました。
 
ピースウィンズ・スタッフは上海市から南に位置する中国の八大古都である杭州(こうしゅう)という町に立ち寄り、被災地に設置する浄水器を調達後、そこから約5000㎞離れたチベットの被災地へ向かいました。チベットの被災した学校までの道のりは容易ではありません。空路と陸路の両方を利用し、海抜3600mのチベットの首都ラサまで移動し、高山病予防のため、数日かけて高地の気圧に体を慣らします。そこから更に海抜4000mのラツェ、海抜5248mの嘉措拉山(ギャツォラ峠)を経て、ようやく被災した学校へ浄水器を届けることができました。高度があがるたびに、体を高度順応させる必要があるため、所要日数がかかります。
 

提携団体のオフィスに一時保管

ラサの倉庫に到着

海抜5248M

 
ピースウィンズ・スタッフは、「高山病予防のための薬をチベットへの出発前から飲んでいたのですが、途中から頭痛、疲労、吐き気や食欲不振、力がでない、夜には何度も酸素が足りなくて目が覚める、などといった高山病の症状が感じられ、海抜5000m付近まで移動してきたときは段々息が苦しくなってきました。」とその時の状況を語ります。標高の高いチベットは酸素が少ないため「チベットでは走ってはいけない、小走りもダメだ!」と現地の人たちにアドバイスされたそうです。
 

被災地エリア

被災地エリア

 
このようにして無事に被災地にある最初学校で浄水器の設置が終わると、すぐさま生徒たちが集まって来て、水を飲み始めました。最初は蛇口から飲み、次に水筒やコップを使って、生徒たちは美味しそうに水を飲んでいました。この学校は地震により校舎が破壊したため、学校の近くにある青少年活動センターを簡易校舎および学生寮として利用しており、現在500人以上の生徒が生活しています。ピースウィンズはこの学校に浄水器を5台設置しました。残りの65台の浄水器はティンリ県やラツェ県の被災したほかの学校へ、順次届けられます。
 

蛇口から

水筒へ

次は私

 
この支援はピースウィンズサポーターの皆様からのご寄付により実施することができています。暖かいご支援を誠にありがとうございます。引き続き応援いただければ幸いです。

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