【アフガニスタン】食糧危機対応:子どもたちの健全な成長をサポートしています
アフガニスタンでは、日々、人々の暮らしは厳しさを増しています。何百万人もの人々が水と乾パンだけで生き延びています。多くの人々は、慢性的な栄養不足によって、健康を害し、とりわけ、母子の健康状態は大変厳しい状況にあります。
幼い子どもによく見られる健康問題として、栄養失調の他に、呼吸器感染症があげられますが、これは主に栄養不足によって引き起こされています。多くの場合、水と乾いたパンなど特定のものだけを食べて過ごすため、子どもの適切な成長と発達に必要な栄養分が足りていません。母親も同様の問題に直面しています。
ピースウィンズが取り組んでいる現金給付支援では、食糧を確保するための現金を給付するとともに、健康と栄養に関するパンフレットを作成して受益世帯に配付し、現地スタッフによる母子保健についてのアドバイスも行っています。
幼児の食事の与え方、子どもにとっての母乳の重要性、妊婦に必要な栄養バランス、健康のために必須の食品など、栄養に関する情報を提供し、住民の健康、および子どもたちの健全な成長をサポートしています。
食糧用現金給付支援によって、家族のために必要な食糧を得られるようになった受益者の声を紹介します。
【受益者グラム・ナビさんの声】
「私は小さな畑で農業に従事していますが、収穫は少なく、私たち家族の生活は苦労の連続でした。食べる物が何もない日もありました。しかしこの現金給付支援により、私たちはパン、豆、油、野菜、時には果物など、栄養バランスを考えて、健康のために必要な食料品を購入することができました。この活動に参加して、私たちの家に希望がやってきたように感じています。」
また、食糧用現金給付支援と並行して取り組んでいる養鶏支援では、受益世帯がさまざまな工夫をしながら、鶏を元気に育てています。適切な給餌と鶏小屋の衛生管理に細心の注意を払うとともに、昼間は日当たりの良い広い場所で、鶏が歩きまわって耕作地周辺の草を自由に食めるように、家族が常に見守りながら、鶏を放し飼いするなど、地域の特性を活かした取り組みが進められています。
配付した鶏が順調に卵を産み、定期的に卵を採取できるようになった受益者から、喜びの声が寄せられました。
【受益者タジャさんの声】
「私は夫が亡くなってから、一人で6人の子どもを育てています。鶏を飼い始めてから定期的に卵が採れるようになりました。卵は子どもたちの朝食に使うことができ、さらに市場で売ることもできています。子どもたちに卵や栄養ある物を食べさせてあげるのが夢だったのです。」と微笑みながら語ってくれました。
住民主体のこの取り組みが、人々の暮らしに夢と希望の灯をともしました。この希望の灯が消えることのないように、どうぞ皆さまのお力添えをいただきますよう、引き続きよろしくお願いいたします。
※本事業は、ジャパン・プラットフォームからの助成金や皆さまからのご寄付により実施しています。