柏崎市・刈羽村で床敷きマットの配布と更衣室設置を完了
新潟県中越沖地震の被災地で支援活動を行っているピースウィンズ・ジャパン(PWJ)は、床敷きなどに使うためのたたみ状の断熱板を柏崎市や刈羽村の避難所に配布してきましたが、24日までに約1000枚の配布を完了しました。床に敷くマットとして多くの被災者に利用していただくほか、4カ所の避難所ではこの断熱板を使って更衣室や授乳室用のスペースを組み立て、活用していただいています。
断熱板を床に敷き詰めた避難所(柏崎市西山町の南部コミュニティセンター)
(C)Peace Winds Japan
断熱板は硬質の発泡素材を使ったもので、大きさは約1.8m×0.9m、厚さ約5センチ。うち300枚はPWJが購入。700枚はPWJの協力で柏崎市が購入し、PWJが配布・活用を任されていました。当初、主に更衣室用のスペースづくりや家族間の間仕切りとして活用する予定でしたが、体育館などの固い床に直接毛布やござを敷いて寝泊りしている被災者も多かったことから、床敷きとしても使っていただくことにしました。
断熱板を保管していたバルーンシェルターからトラックに積み込む(柏崎市の柏崎小学校)
(C)Peace Winds Japan
柏崎市中心部の柏崎小学校では、床敷きとして191枚を配布。PWJスタッフが搬入を始めると、避難している子どもたちも手伝ってくれました。搬入を続けるスタッフに「みんな床の上にござを敷いて寝ていたので、とても喜んでいますよ」と声をかけてくださった方もいました。
柏崎市の北東部に位置する同市西山町では、避難所3カ所に計322枚を配布しました。西山町では多くの家が危険度判定で「危険」とされ、仮設住居に入るまで長期の避難所生活が予想されます。この地域には高齢の方が多く、配布した翌日に訪れたPWJスタッフに、被災者から「今までと比べてたいそう楽になりました」と、温かいお礼の言葉がかけられました。
更衣室の設置作業(刈羽村第二体育館)
(C)Peace Winds Japan
また、柏崎市の松浜中学校と刈羽村の3カ所の避難所では、断熱板を活用した更衣室を計6基設置しました。避難所生活が長くなるにつれ、着替えや授乳のためのスペースが限られていることは、苦痛となりかねません。いくつかの避難所では、テントを更衣室として使用していましたが、数が足りない、階段を登らなければ更衣室に行くことができず高齢の方には不便である、などの課題がありました。更衣スペースの設置で、被災者の不便や苦痛が少しでも和らぐことが期待されます。松浜中学校では、更衣スペースの設置後に屋外の仮設トイレが故障したとのことで、PWJが設置したスペースにポータブルトイレを置き、トイレとして役立てていました。
完成した更衣室(刈羽村第二体育館)
(C)Peace Winds Japan
PWJは、23日から避難所で昼食時のコーヒーやジュースのサービスを始めたほか、倒壊・危険家屋の片付けの際に出てくる家財道具の一時保管スペースを提供する方向で調整を進めています。今後も引き続き、現地のニーズに柔軟に対応し、支援活動を進めていきます。